プロジェクト紹介

東日本大震災 復興関連プロジェクト

原子力安全研究本部
原子力政策・技術基盤グループリーダー 滝沢 真之
同グループメンバー 杉山直紀、近藤直樹
復興・再生事業グループリーダー 船曳 淳
同グループメンバー 鬼頭孝通、鈴木浩、高木俊治、柳川玄永、元田謙太郎、笠原達也、篠崎剛史

東日本大震災から5年、とりわけ福島第一原子力発電所の事故をめぐっては、目下の汚染水処理や今後の廃炉実現はもとより、拡散した放射性物質による広域的汚染や廃棄物発生への対策、放射線による影響懸念への対応、多数の避難者への支援や地域社会・産業の再生など様々な課題が生じている。当社もそのような課題解決に貢献し、少しでも被災地復興の一助となるべく、様々なプロジェクトで培った科学的・社会的知見を活かし、シンクタンクならではの発想と行動力で関連プロジェクトを遂行している。

当社の原子力事業と福島復興関連プロジェクト

当社では東日本大震災以降、下記の枠組みで原子力事業に取り組んできているが、その範疇においても、多数の福島復興関連プロジェクトに携わっている。

東日本大震災後の重点取り組みテーマ

福島事故対応・福島復興

  • 国による福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策に係る研究開発補助事業のマネジメント業務

  • 国や自治体による除染・廃棄物処理の加速化・円滑化支援ならびに廃棄物処理事業の遂行

  • 産学官連携による除染・廃棄物処理の体制構築・取組具体化の促進

  • 福島第一原子力発電所事故対策を起点とした産業復興策の検討支援

  • 福島第一原子力発電所事故をめぐる放射線影響懸念への対応支援・研究促進

  • 福島第一原子力発電所内における廃棄物対策・廃炉対策支援

原子力安全システム再構築

  • 国の安全規制制度の高度化のための調査研究

  • 原子力政策、制度の見直しのための調査研究

  • 原子力事業運営に係る調査研究及びコンサルティング

福島復興関連プロジェクトをめぐっては、現地に駐在するメンバーもおり、外部の関係者との協力・連携のもとで進行するものも多い。今回は、その中でも代表的な3つのプロジェクトを取り上げる。「福島第一原子力発電所 廃炉 研究開発マネジメント」「福島市 堀河町終末処理場 下水汚泥乾燥処理プロジェクト」「福島県 県北浄化センター 下水汚泥乾燥処理プロジェクト」である。

Interview

Think & Act
~福島の再生に向けて~

右:
原子力安全研究本部 原子力政策・技術基盤グループリーダー 主席研究員 滝沢真之 1990年入社
工学系研究科 MOTコース 修了
中:
原子力安全研究本部 復興・再生事業グループ 主席研究員 鈴木浩 1987年入社
理工学研究科 生産機械工学専攻 修了
左:
原子力安全研究本部 復興・再生事業グループ 主席研究員 鬼頭孝通 1991年入社
文学研究科 心理学専攻 修了

リスクは恐れるものではなく、努力して乗り越えるもの

滝沢:
事故を起こした原子力発電所を廃炉にするという過程では、どのように事態が展開するか、何が必要なのか、分からないことが多く発生します。それは世の中の様々な課題に共通するものです。それらの課題は順当に解決できる保障はありません。しかし、失敗するかもしれないというリスクをとっても解決すべき課題は存在します。そのときは、必ず乗り越えるという決意を持って最大限努力するしかありません。未知であればあるほど、やりがいもでてきます。リスクを恐れずにチャレンジすることが成功と成長につながると思っています。

技術的困難は常につきまとう。現場まで入り、産官学一体となって対処する

鈴木:
福島市堀河町終末処理場の下水汚泥乾燥処理プロジェクトは、放射性物質汚染物を減容化させる最初の試みでした。もし減溶化できなければ、福島市の下水行政がストップして、トイレの水を流すこともできなくなります。新しい試みには、常に困難がつきまとうものであり、課題に直面した時は、これまでに得た知見から、私たちなりの解決策を携え、関係各所と徹底的に議論してきました。現場に入って関係者と直接意見を交わすこともありましたね。福島市の方も、環境省の方も、共同事業者のメンバーも、それぞれの立場や組織に関係なく、文字通り"産官"が一体となって取り組んだ結果、乗り越えられたのだと思います。「自分たちの仕事が福島に住むみなさんのライフラインを守るんだ」という熱い想いが、私たちの支えでした。

全ては住民のみなさんのご理解が前提となる。コミュニケーションを忘れない

鬼頭:
下水汚泥に放射性物質が混入するということ自体、当初誰も想像していませんでしたし、経験もしていませんでしたから、「何をどうしたらいいのか」という疑問に対し誰も正解を持ち合わせていません。我々でも困惑していたのですから、地域住民のみなさんはなおさらだと思います。どのような施策をとるにしても、近くにお住まいの方々がいらっしゃるということを念頭において慎重に検討し、丁寧にご理解をいただくという姿勢が大切です。真摯にご説明させていただいた結果、私たちの取り組みを応援してくださるようになった方もいらっしゃいます。私は社会心理学を専門にしているのですが、このような場面で尽力することができ、大変うれしく思っています。

(所属および内容は取材当時のものです)

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