プロジェクト紹介

お客さま解析ラボ・プロジェクト

小野由理(オープンイノベーションセンター センター長)ほか
データコンサルティンググループメンバー一同

「ビッグデータ解析に基づくコンサルティングと施策PDCA支援」×「取引データだけでは分からないニーズを知るマーケティングリサーチ」×「顧客データ蓄積・解析用DB環境の構築・運用」の3つの機能提供を通じ、お客様のマーケティング高度化を包括的にサポートするプロジェクト。シンクタンクとしての「解析力」と、コンサルタントとしての「提案力」を活かした、"データ解析コンサルティング"の新たなモデルとして注目されている。

よりよいマーケティングは企業の収益向上だけではなく、消費者にもメリットをもたらす。

マーケティングとは本来「消費者が喜ぶ商品・サービスを提供すること」であり、結果として「企業の収益力強化」を目指すものである。これまでの日本の企業の多くは、自社の商品・サービスを起点としてマーケティングを展開してきた。一方、当社では消費者がどんな商品を欲しているか、何を必要としているかを起点として、科学的に消費者動向を予測、これに基づくマーケティング高度化を支援している。
マーケティングの本来の目的を達成するために、ビッグデータ解析で道筋を明らかにし、クライアントの収益向上だけでなく、消費者にもメリットをもたらす。これが当社のコンサルティングのゴールである。

プロジェクト内容

1.「勘と経験」のマーケティングから「客観的なデータ」に基づくマーケティングへ。―

本プロジェクトは、クライアントの経営陣から、「自社のマーケティングが"勘と経験"に委ねられているのではないだろうか」という問題提起があったことが発端となった。これを受け、当社は当時としては目新しい "客観的データ"に基づくマーケティング手法を提案し、1年間、クライアントともに試験運用を行った。この結果、収益向上につながる効果が見られたことから、2008年にプロジェクトが本格始動することとなった。プロジェクトのメンバーは、マーケティングの専門家だけでなく、ゲノム解析、交通計画、金融工学など様々な分野から、データ解析のプロフェッショナルも社内から招集された。これは、チームの核としてデータ解析力が問われたためである。

2.クライアント内に蓄積された「ビッグデータ」を最大活用

本プロジェクトでは、クライアント内に蓄積された「ビッグデータ」の最大活用による顧客理解をテーマのひとつに掲げている。ビッグデータの解析により、社員各々が持っていた「暗黙知」を「共有知」とすることが可能となり、加えてデータマイニングやモデリングを通じてこれまで気がつかなかった「顧客理解の鍵」を見つけることが可能となった。この結果、施策のターゲティング精度が向上し、クライアントの収益力強化へとつながっている。データ解析の目的は、短期的なマーケティング施策だけでなく、中長期の戦略立案にまで広がる。店舗戦略、チャネル戦略、セグメント戦略などにおいても、データの解析結果を議論の材料とすることで、戦略の説得力・具体性を高めることができた。

3.「お客さま解析ラボ」機能の協働運営

日々のマーケティング課題にスピーディ且つきめ細かく対応するため、本プロジェクトではクライアントのもとに出向・常駐するスタイルで「お客さま解析ラボ」を運営している。クライアントと当社が協働で運営を行い、各商品を所管するラインとの連携を強化するとともに、時には当社が主体となって勉強会を開催することでマーケティング知見の共有・継承を推進。これにより、クライアント全体のマーケティング知見が底上げされ「マーケティングではMRIがパートナー」であることを認識いただけた。

Interview

小野 由理
オープンイノベーションセンター センター長
1994年入社
理工学研究科 社会工学専攻 修了

プロジェクト開始当時(2008年)、ビッグデータ解析はあまり注目されていなかったのではないか?
「ビッグデータ」という言葉は、今までお金も時間もかかっていた大量の情報処理が比較的簡易に行えるようになってきた技術革新の流れの中で出てきた言葉、という側面があると思います。重要なのは「ビッグデータ」という言葉ではなく、「会社に眠っているデータをいかに活用するか」ということ。ですから、ビッグデータという言葉はなかったとしても、遅かれ早かれこの課題は顕在化していたでしょう。海外ではいくつか活用事例も出始めていましたし、シンクタンクとしての強みを民間企業にも展開できるのでは、という思いもありました。立ち上げ期はとても刺激的なプロジェクトでしたね。
本プロジェクトのクライアントの評価は?
日々の活動の積み重ねに対して、一定の評価をいただけているのではないでしょうか。"勘と経験"で得られた知見を定量的に示すとともに、新たに発見した事象の意味・理由を丁寧に説明し議論することで、「数字の意味」を納得していただけるよう心がけています。ただ、立案した施策の効果が予想したほどにはならないこともあります。このようなときは、原因究明と対応策について、必ずクライアントと議論する機会を設けます。結果が出るまで、サポートしていきます。
経営層の方に直接ご説明することもあります。マーケティングに関するデータ解析だけではなく、日々の業務に欠かせないブレーンとして捉えていただけるよう努力を継続したいですね。
チームのまとまりは?
とてもよいと思います。若いメンバーにも解析や資料作成だけでなくお客さまとの議論にも参加してもらっています。時として、解析や資料の完璧さよりもニーズに合致した最低限のものをスピーディにアウトプットすることを求められます。このような時には若いメンバーが持つ柔軟さに助けられることが多いですね。また、クライアントとの信頼関係もとても大切だと感じています。発注者・受託者という関係ではなく、「次はこのテーマに取り組みましょう」といった課題認識を共有できるパートナーでありたいとも思っています。

(所属および内容は取材当時のものです)

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