事業等のリスク

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる事項には以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努めております。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当すると考えられない事項でも、投資家の投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項は、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

  • 文中における将来に関する事項は、2016年9月期末現在において、当社グループが判断したものであります。

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情報サービス産業に関するリスク

1.情報サービス産業における事業環境
当社グループが属する情報サービス産業においては、事業競争力の強化へ向けたIT投資等の拡大が期待される領域への異業種参入や、低コストでのITリソースの調達手段の興隆から、業界内の価格競争や熾烈な技術開発競争が一層加速しております。
当社グループでは、コンサルティングからシステム開発・運用、BPO*まで一貫したサービスを提供できる体制を整えており、企画提案力並びに品質・生産性のさらなる向上にも取り組んでおりますが、価格競争の激化や技術革新への対応の遅れ等が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • *Business Process Outsourcing:人事、経理、給与計算関係等の業務プロセスの一部を外部専門企業に委託すること
2.システム開発
ITサービスセグメントにおけるシステム開発は、主として請負契約に基づいておりますが、受注時に採算性が見込まれるプロジェクトであっても、納入後の不具合の発生、開発途中での顧客システムの変更要求、仕様追加の発生があった場合、作業工数の増加により採算が確保できない可能性があります。
当社グループでは、不採算プロジェクトを回避するために、大型のシステムインテグレーション案件の入り口管理と遂行管理のための第三者によるプロジェクトマネジメントレビューを実施しておりますが、予想外の事態の発生により採算が悪化した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
3.情報処理サービス
当社グループが提供する情報処理サービスにおいては、データセンターに係る運用機器及びシステム等への更新投資及び新規投資が必要であり、投資額は情報処理サービス契約により複数年にわたって回収することになります。投資実施にあたっては顧客ニーズ、事業予測、投資の収益性等総合的に検討したうえで決定しておりますが、予想以上の経済環境の変化、主要顧客の経営状況の変化等が生じた場合には投資額の回収ができず、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、情報処理サービスにおいては、システムの安定稼動が重要な要素であり、天災、事故、人的ミス等何らかの要因によるシステムの不具合・故障等が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

官公庁との取引に関するリスク

2016年9月期連結会計年度において、官公庁向け売上高は連結売上高の24.1%を占めております。
官公庁においては、成長戦略に基づく積極的な財政出動や、より複雑で高度な事業推進が予想されます。
当社グループにとっては、実績が豊富で、強みが発揮できる地方創生、震災復興、国土強靭化、医療・介護、環境・エネルギー、社会ICT等に政策の重点がシフトすることは追い風になるものでありますが、複雑・高度化する事業内容への対応遅れや、競合との受注競争激化が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、官公庁との取引においては、競争阻害行為の禁止や会計手続の透明性がより一層求められるようになっております。当社グループでは、コンプライアンス確保及びリスク管理に関する体制を含む内部統制システムの整備等に取り組んでおりますが、不適切な対応等があった場合には、指名停止措置や当社グループの信用失墜等により業績に影響を及ぼす可能性があります。

金融業界との取引に関するリスク

2016年9月期連結会計年度において、金融業向け売上高は連結売上高の43.5%を占めております。
金融業向け業務については、法規制・制度対応に関連した情報化投資、情報セキュリティ投資が活発化していることに加えて内部データの解析による商品開発やリスクマネジメント等に関連するコンサルティング業務を継続的に受注してきており、今後とも金融業界との取引は順調に推移するものと見込んでおりますが、事業環境の急変、主要顧客の経営状況の変化や情報システム投資方針の変更が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

外注に関するリスク

当社グループでは、外部専門家の知識・ノウハウの活用あるいは生産性向上のため、業務の一部を外部委託しております。
ITサービスセグメントのシステム開発においてプログラム作成業務を委託しているほか、シンクタンク・コンサルティングサービスセグメントにおいては、各種調査・データ入力業務等を一部委託しております。
当社グループでは、外注委託先に対して品質水準及び管理体制に関して定期的な審査を実施し、必要に応じて改善指導を行う等優良な委託先の安定的な確保に努めておりますが、委託先において予想外の事態が発生した場合には、品質保持のためのコスト増、納期遅れに伴う顧客への損害賠償等が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

人財の確保・育成に関するリスク

当社グループとして、お客様の多様なニーズに応えるサービス提供を行い、事業規模を維持・拡大していくためには、高度な専門性、独自性、創造性を持つ人財を確保・育成することが極めて重要であると考えております。
そのため、新卒採用及びキャリア採用の充実、人財開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、ゆとりと活力を創造する業務環境と就業環境の確保に努めておりますが、少子化に起因する採用難や労働市場全体の流動性の高まりによる人財流出等により、高い専門性を持つ人財を十分に確保できないような状況が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、近年、海外、特に新興国へ滞在して業務を行うケースが増加しており、感染症やテロ等に当社関係者が巻き込まれる可能性があります。そのため、当社グループでは、安全対策の強化、情報収集の複線化、渡航者への注意喚起等の対策に取り組んでおります。

情報セキュリティに関するリスク

当社グループの事業においては、個人情報や顧客の機密情報等を多く取扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は最も重要な事項であります。このため、当社グループでは、居室への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした定期的な教育等の情報管理の強化・徹底を図っております。しかしながら、コンピュータウイルスによる感染やサイバー攻撃等の外部からの不正アクセス、自然災害の発生等により、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や当社グループの信用失墜等につながり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

知的財産権に関するリスク

当社グループの事業において、知的財産は事業競争力の確保の観点より重要な経営資源と考え、知的財産の保護に積極的に取り組んでおります。同時に、第三者の知的財産権を尊重し侵害することがないよう努めております。
しかしながら、他人の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や当社グループの信用失墜により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

退職給付債務に関するリスク

当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上設定した前提条件に基づいて算出されております。しかしながら、年金資産の時価の下落、金利環境の変動等により、退職給付費用が増加した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

子会社三菱総研DCS株式会社と同社少数株主(株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ)との関係

当社グループのITサービスセグメントの中核を担う三菱総研DCS株式会社の株主構成は、2016年9月期末において、当社80.0%、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ20.0%となっております。株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの子会社である株式会社三菱東京UFJ銀行は、後述のとおり同社にとって主要かつ重要な取引先であり、当面、この出資比率を維持していくことについて双方合意しております。
2016年9月期における三菱総研DCS株式会社と株式会社三菱東京UFJ銀行との取引は同社売上高の29.2%を占めております。株式会社三菱東京UFJ銀行の出資するシステム開発会社は複数ありますが、三菱総研DCS株式会社には基幹系システムの開発・運用・保守関連業務を長年にわたって受託してきた実績があり、今後とも株式会社三菱東京UFJ銀行との良好な業務取引関係は順調に推移するものと期待しております。
2016年9月期末において、同社の取締役及び監査役10名のうち、当社の役職員を兼ねる者は3名、当社出身者は1名であり、株式会社三菱東京UFJ銀行の役職員を兼ねる者は1名、同行出身者は4名であります。同社に対しては当社の連結子会社として適切なガバナンスを機能させるための経営体制を構築しており、今後とも社内外から事業の専門知識や経営経験を有する有能かつ適切な人財を登用すべく取り組んでまいります。

業績の季節変動

当社グループでは、主要な取引先である官公庁や企業の会計年度の関係により例年3月から4月にかけて完了するプロジェクトが多いことから、第2、第3四半期の業績が他の四半期と比較して良く、特に第2四半期は、稼働率も高いため、会計年度を通して最も営業利益が大きくなる傾向があります。
また、売上高の小さい第1、第4四半期においては、販売費及び一般管理費等の経費は毎四半期ほぼ均等に発生するため、営業赤字となることがあります。