3.8兆円 ─3世代消費の消費額:注目の3世代旅行消費は「オンリーワン」の提案力でつかめ!



事業予測情報センター  高橋 寿夫

図 3世代消費の内訳

3世代消費の消費規模3.8兆円

 3世代消費(孫のためのモノの購入、または共に過ごすことによって生じるシニア世代の消費)が注目されている。孫の喜ぶ顔見たさにシニア層の財布のひもは緩み、つい高額品を買い求めるなどの消費行動が活発化するためである。この3世代消費の金額を当社が最新の独自アンケート結果を用いて推定したところ、およそ年間3.8兆円(教育費含む)となった。これは最近注目されている訪日外国人旅客による国内消費額2兆円(2014年)*1のほぼ2倍に匹敵する大きさである。

拡大する3世代旅行市場

 内訳をみると(図参照)、第1位はプレゼント・お祝い(29%)。第2位には旅行・レジャー(19%)が入った。孫と楽しい時間を過ごす「こと」消費へのニーズがうかがえる。
 60歳以上のシニアに聞くと、特に旅行は「現在楽しんでいること」(65%)、「今後楽しみたいこと」(81%)*2でいずれも最も高く、その差も16ポイントと他の活動に比べて大きい。つまり市場が大きい上に今後の拡大も期待できる。また2013年にJTBが実施した夏の旅行に関する意識調査では、「3世代で旅行をしたい」人は12%*3と前年比倍増であった。3世代旅行市場の今後の拡大が見込まれる。

オンリーワンの楽しみ方の提案が重要

 余暇の多様化が進み、3世代それぞれの楽しみを具現化するのは容易ではない。例えば、東京ディズニーリゾートでは「3世代で楽しむ東京ディズニーリゾート2DAYS」を企画している。施設に精通したツアーガイドが、家族ごとの異なる希望に合わせてツアーをアレンジする仕掛けである。また、星野リゾートは祖父母世代と孫だけで行く「孫旅」の拡販を狙っている。予約時点で旅の楽しみ方を提案し、滞在中はきめ細かなフォロー、滞在後には写真をフォトブックで送付するなど、孫との思い出づくりを支援する「孫旅コンシェルジュ」を全国5施設に設置した。
 3世代旅行消費の獲得には、保有リソースを最大限活かし、そこでしかできない「オンリーワンの楽しみ」を3世代に提案していく力がポイントとなりそうだ。

*1:日本経済新聞 2015年 6月5日より

*2:現在、今後ともに「あてはまる」+「ややあてはまる」の合計:2014年度mif(生活者市場予測システム)

*3:日経MJ 2014年6月20日より


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