復興ボランティア情報交換会 in 石巻

Point
今回の震災ではIT技術者が現地・後方支援両面で、支援活動を展開。
現地ニーズの把握が課題。復興フェーズに入り、ニーズはさらに多様化。
被災者や現地支援者と後方支援のIT技術者が連携し、新たな産業・雇用創出を。

 東日本大震災では、阪神淡路大震災のときと違う点として、インターネットやソーシャルメディアの普及が挙げられる。
 今回の被災地支援活動では、被災状況の確認や安否確認、ボランティアや支援物資のマッチングなど多方面で、情報通信技術が使われた。技術者たちの中には震災直後から現地に入った人、離れた地からソフトウェア開発や情報の入力・集約・提供を行った人など、それぞれが活動を展開した。そこで多くの技術者が感じたのが、被災地のニーズ把握の難しさだった。自分が開発した情報通信ツールが、被災地でどれだけ役に立ったのか、もっと有効な支援があったのではないかなど、悩みも大きかったようだ。
 三菱総合研究所では、技術者と被災された方、被災地で支援活動をしている方が直接対面で情報交換する機会として、昨年12月18日(日)に「復興ボランティア情報交換会in石巻」を開催した。これは当社が経済産業省から受託している「ネットアクション( http://netaction.openlabs.go.jp/)」活動の一環で、開催にあたり社団法人石巻災害復興支援協議など現地の支援団体や、情報通信技術を活用した支援活動を行っているHack For Japanなどの参加協力を得た。前日の夜22時30分に、スタッフ含む約30人を乗せたバスが東京駅前を出発。翌朝、石巻の沿岸部をバスで視察した後、会場である石巻市河北総合センターに到着。現地の方々も合流して、総勢約50人で情報交換会が始まった。
 参加者の中には被災地に初めて足を踏み入れた人もいて、被害の大きさや復旧・復興の大変さを痛感するとともに、現地の方たちとのディスカッションを通して、まだまだ自分たちにできることがあると感じた人も多かったようだ。また、復旧から復興段階へとフェーズが移行する中、被災地のニーズは多様化しており、離れた地で後方支援を行う人にとって、個々のニーズにきめ細かく対応するためには、現地で活動する人との連携が不可欠であることが再確認された。そのほか、地域の人が自らの手でいかに情報を発信するか、新たな産業・雇用創出に情報通信技術が活用できないかなど、意見が出た。
 今回の情報交換会は単に意見を交換するだけでなく、現地とのつながりを作ることも目的であった。実際、現地のNPOと東京の技術者の間で新たな連携が生まれ、具体化に向けた検討も始まりつつある。三菱総合研究所としても、情報社会ならではの新しい復興スキームや新産業創出、地域再活性化の推進などに積極的に取り組んでいきたい。

情報交換会では参加者から活発な意見が飛び交った


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