Phronesis18

食の新次元

飽和しない産業
 食の新次元

食分野の市場は、これから大幅な成長局面を迎えようとしている。当社試算では、現在830兆円の世界市場は2030年に1,400兆円まで拡大する見込みだ。
背景にあるのは、世界的な人口の増大と、所得の増加や高齢化に対応した豊かな食への需要の高まりである。
こうした量と質、両面の変化に日本はどう対応し市場をリードするか。

本書では、供給力向上、マーケット拡大、インフラ構築という3つの観点から、13の注目事業を紹介している。培養肉や食用昆虫などの最新技術や、雇用創出やコミュニティの再生を可能にする新たなビジネスモデル、またその実現に欠かせないイノベーティブな人材育成のあり方を題材に、食と農の常識を超えた「フードビジネス」の可能性に迫る。

——人は食べることから離れることはできない。同時に、食を通じて質的にも豊かになる可能性を秘めている。食産業は「飽和しない産業」として成長を続けるだろう。

——固定観念を捨て、既成の概念を離れ、少し視野を広げたり、見方を変えるだけでも、食に関わる新しいビジネスチャンスや参入余地は無限に広がる。

詳細

サイズ
A4変形判
ページ数
120ページ
定価
1,667円(+税)
発売日
2018.3.8
発行
ダイヤモンド社

目次

Opinion from Phronesis

食の未来は「農学部改革」から始まる
理事長|『フロネシス』編集顧問 小宮山 宏

Cover Story

常識を超えて広がる食の可能性(木附)

Phronetic Leaders

世界の「食」の課題を解決するテクノロジーの力
ワーヘニンゲン大学 学長 ルイーズ・フレスコ
食の外部化を最適化するための方法とは
東京大学大学院 教授 中嶋康博
高等教育の充実がフードビジネスを変革する
立命館大学 教授 井澤裕司

MRI Perspectives

[供給力向上編]
文化や信仰の壁を超える食肉供給システム(木附)
食用昆虫で次世代の食を創造する(木附)
陸上養殖で産業クラスターをつくる(木附)
種苗技術が生み出す高機能野菜の新市場(水野)
ラグジュアリーフルーツでつくるアジアの成長市場(水野)

[マーケット拡大編]
和食が世界じゅうの食卓で日常となる時(岸)
プラチナフードがつくる高齢者10億人時代の巨大市場(久保田)
孤食ゼロを実現する食のコミュニティビジネス(岸)
世界の栄養問題を解決に導く「日本型学校給食」(久保田)
農業によって広がる新たな働く場所(福田)
企業の生産性を向上させる社食改革(河村)

[インフラ構築編]
情報プラットフォームの登場は食品業界に何をもたらすか(氷川)
市場感覚がもたらす食産業人材育成の可能性(水野)

MRI Report

東京農工大学——四季を再現する工場が果実生産の概念を覆す(水野)
ホワイトファイバー ——長寿の実績とビジョンが産んだ機能性農産物(木附)
冷凍寿司——電子レンジで解凍した冷凍寿司が絶品になる秘密(久保田)

Interview

製造業の視点で広がる農業の可能性
エムスクエア・ラボ 代表取締役社長 加藤百合子
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