航空分野におけるCO2排出量の削減策として、バイオマスや廃棄物などを原料とするSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)を従来の化石燃料に代えて使うための研究開発やサプライチェーン構築が、産学官連携で進められている。
欧州航空安全機関(EASA)の「European Aviation Environmental Report 2022」によれば、2020年の欧州連合(EU)域内のSAF需要に対する供給量は0.05%以下にとどまっている。安定的な原料調達が困難であることや製造技術が未成熟であることに伴う生産不足が価格高騰を招き、航空会社による調達を妨げる悪循環をもたらしている。
SAF以外のCO2排出量削減策として、電動航空機や水素航空機など次世代航空機の研究開発も進められている。しかし、国際民間航空機関(ICAO)による長期的見通しでは、設定された3シナリオのうち、水素航空機の導入など技術革新が進む最も野心的なシナリオにおいても、SAFは必要不可欠である(図1)。
欧州航空安全機関(EASA)の「European Aviation Environmental Report 2022」によれば、2020年の欧州連合(EU)域内のSAF需要に対する供給量は0.05%以下にとどまっている。安定的な原料調達が困難であることや製造技術が未成熟であることに伴う生産不足が価格高騰を招き、航空会社による調達を妨げる悪循環をもたらしている。
SAF以外のCO2排出量削減策として、電動航空機や水素航空機など次世代航空機の研究開発も進められている。しかし、国際民間航空機関(ICAO)による長期的見通しでは、設定された3シナリオのうち、水素航空機の導入など技術革新が進む最も野心的なシナリオにおいても、SAFは必要不可欠である(図1)。
図1 世界全体のSAF等脱炭素ジェット燃料導入量の長期的な見通し
(ICAO-LTAGの最も野心的なシナリオ)
(ICAO-LTAGの最も野心的なシナリオ)