現状の世界経済は緩やかな減速傾向にある。
先行きの世界経済は過去に比べて低い成長率が続くが、急減速は回避し、25年にかけて2%台半ばの成長への軟着陸を見込む。過去に比べて低い成長率となる主な理由は①中国経済の減速である。中国経済は景気刺激策による押し上げを考慮しても、25年にかけて4%台半ばの成長にとどまるだろう。一方、急減速を回避する理由は、②米国経済の軟着陸と③新興国経済の底堅い成長である。米国経済は、24年前半こそ一時減速するものの、24年後半以降は1%台後半の成長が続くとみる。新興国経済も25年にかけて底堅い成長を続けるだろう。