日本人の平均寿命が男性81.47歳、女性87.57歳となり、「人生100年時代」が現実になってきました。国内の60歳以上人口は4,263万人(令和4年推計)で、総人口の実に3人に1人が還暦過ぎということになります。
その一方で、還暦後の人生イメージは各個人ばらばらという状態のままです。寿命は延びるものの、健康面(2人に1人はがんになる、認知症リスク)、経済面(年金だけでは足りず、2,000万円の貯蓄が必要)、生活面(高齢者運転手の事故、孤独死)の暗い断片的情報があふれ、それがシニア世代の将来不安をあおっている一面も否定できません。
還暦後の人生は、ほんとうに、そんなに不安に満ちたものなのでしょうか?
この疑問に、三菱総合研究所はデータ分析で取り組みました。限られた情報に基づくイメージではなく統計や実測データに基づいた還暦後の「ほんとう」を描き出したのです。そこで分かってきたのは、還暦後も大多数の人が重篤ながんや認知症、長期の寝たきりと関係なく、それまでの人生とはあまり変わりなく健康に生活し、90歳を迎えることができるということでした。
本書は「還暦後のFACTFULLNESS」であり、還暦祝いの贈り物としてもおすすめの1冊です。