ニュースリリース

AIによる対話精度を効率的に向上できる機能を開発

三菱総合研究所とNextremerの共同研究成果を試験提供
2019.1.16

三菱総合研究所

POINT

株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:森崎孝、以下「MRI」)と株式会社Nextremer(本社:東京都板橋区、代表取締役CEO:向井永浩、以下「Nextremer」)は、人工知能対話システム(以下「AI対話システム」)に深層学習を用いる共同研究を行っています。このたび、両社はその成果を応用して、AI対話システムに対するチューニング効果を予測する機能を開発し、対話精度を向上させることができました。本成果に基づき、Nextremerが提供するチャットボット構築サービス「minarai Customer Success Chat」(以下「minarai CS Chat」)にて試験提供を開始しました。

AI対話システムの誤答に対し、シナリオを修正した際に回答精度・対応可能範囲が改善する度合い。

1. 背景

AI対話システムの一つであるチャットボットは、企業と顧客を結ぶ新たなチャンネル形態として広がりをみせています。一方で、新たな運用上の課題として、チャットボットとユーザーの対話がかみ合わなかった時のフォローやチャットボット対応範囲の効率的な拡大などが顕在化してきました。
MRIとNextremerは、2017年9月に業務・資本提携を締結し、AI対話システムに深層学習を用いる共同研究を進め、チャットボットの機能向上に関する研究を行ってきました。

2. 開発機能の概要

今般、この共同研究において、AI対話システムに関するチューニング効果の予測機能を開発しました。
この機能は、チャットボットがユーザーとやりとりしたときに正確に理解・認識することができなかった対話を、質問回答集(シナリオ)に追加すべきかどうかを点数で評価するものです。今回の試験提供では、minarai CS Chatの利用者に対して、シナリオ管理者の作業支援機能として提供します。
この機能により、シナリオ管理者は膨大な対話履歴(対話ログ)の中から、優先的に修正すべき対話を効率よく見つけ出すことが可能になります。この機能を使ってシナリオを効率的に修正することにより、AI対話システムの対応可能範囲を広げ、システム導入効果の拡大に寄与することが可能となります。

3. 今後の予定

MRIは、Nextremerとの深層学習を利用した共同研究を深め、従来のAI対話システムとは異なる構造をした新しいAI対話システムの開発を進めていきます。この新しいAI対話システムによって、多様な分野へのチャットボット普及の加速を図ります。
また、共同研究の成果をMRIが提供するチャットボット活用サービスへ適用することで、働き方改革や人材不足などの社会課題に対しAI技術による解決策の実証を目指します。
図:「分析結果」から「シナリオの質問回答集」への更新作業の効率化につなげる

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