食品業界におけるサプライチェーン・イノベーションへの取り組み

食品事業におけるバリューチェーン

きっかけとなった課題

当社は、飼料、種畜、飼養、食肉、加工という食品業界における各領域のメーカーとIoT活用の検討を進めてきました。検討の中で、各社とも製造プロセス効率化、トレーサビリティ強化への効果が確認されましたが、他方、食品業界は中堅・中小規模の企業が多く、単独でサプライチェーン強化までを狙った投資判断が困難といった構造的課題が存在しています。
当社は、「飼料~畜産~食肉~加工~小売」を横断する「畜産インテグレーション」を志向する「流通業」に着眼し、流通業を中核とした、サプライチェーン・イノベーション検討スキームを策定し、企業の枠を超えたIoT活用を検討しています。

生み出した価値

流通業に対しては、プラットフォーム戦略の実装機会を創出し、製造業に対しては、個社別の生産性向上(プロセス・イノベーション)から、企業横断的な最適化への貢献(サプライチェーン・イノベーション)に検討を発展させました。これによりIoTを積極的に活用し、価値創造(在庫・欠品の抑制、多品種少量生産、食の安心・安全の強化など)の可能性を広げることができました。
通常のコンサルティングやソリューション導入では、各社の「競争領域」支援が中心となりますが、当社では産学官連携を強みとするシンクタンクならではの特長を活かし、「協調領域(複数企業での取り組みによる付加価値向上)」の支援にも挑戦しています。