ものづくりの世界では、IoTやAIなどの技術革新を背景に、「第4次産業革命」が始まっています。欧米では、Industrial Internet Consortium(米)、Industrie4.0(独)をはじめとする各種専門研究団体が発足し、多くの企業・関係機関を巻き込んで、具体的検討が進められています。わが国の製造業においても、積極的な対応が急務であり、各地域・業種の中核を担う中堅製造業の競争力強化が、この成否のカギを握ると認識しています。
MRIと横河ソリューションサービスは、この中堅製造業をターゲットにした「ものづくり競争力強化支援サービス」の開発および事業化検討に本格的に着手します。このサービスの展開により、製造現場における日々の改善活動成果をキャッシュフローで評価する仕組みを基盤として、従来の強みである「現場の力」や「緻密に構築された生産設備群」とIoTを融合させ、経営成果を創出する「次世代ものづくりビジネス」の構築を目指します(図1)。
図1 「次世代ものづくりビジネス」の基盤となる仕組み
これまでMRIでは製造業向けの戦略/業務/ITコンサルティングを数多く手掛けてきたほか、ロボット革命イニシアティブ協議会・IoT推進ラボ・IVI(Industrial Value chain Initiative)など、国や各種団体とも連携し、ものづくりに関する最新・最先端の技術開発・基盤整備に主体的に取り組んでまいりました。一方、横河ソリューションサービスは制御分野のリーディングカンパニーであるYOKOGAWAグループの国内制御事業の中核として、計測・制御・情報の技術による最適な設備運用管理で日本の製造業の根幹を支えており、そのノウハウに基づく、製造現場の課題解決コンサルティングには定評があります。両社の強みを最大限に活かすことで国内各地域の産業力を底上げし、「ものづくり大国=日本」の継続的発展に寄与することがこの協業の最終目標です。