三菱総合研究所、めぶきフィナンシャルグループと審査AIサービスの実証を開始

経営環境や競合状況など金融機関を取り巻く環境が厳しくなる中で、リテールローン商品の融資審査業務は「回答スピード」「効率性」「客観性」のさらなる向上を目指した業務改革が求められています。

MRIは2020年12月から、リテールローン商品の審査業務をAIモデルで自動化する「審査AIサービス」を提供しており、現在、めぶきフィナンシャルグループである常陽銀行と足利銀行の住宅ローンおよび無担保ローン審査業務を対象とし、本サービスの本格導入に向けた実証を進めています。

MRIが提供する「審査AIサービス」は、従来人間（審査官）が行っていた審査の諾否判定（融資可否の判断）を学習したAIモデルを搭載した「審査AIシステム」を、金融機関の審査業務システムに連携させることで、審査の自動化を促進し審査業務のDXを支援します。

申し込みを受け付けた各案件に対して、AIモデルによって承認確率が算出され、この値に応じて業務フローの制御が可能となります。これにより、全体の50％～70％程度の案件について人間の審査を介さずに自動かつリアルタイムでの承認回答が可能となります。

審査AIシステムと審査業務システムの連携はAPI^※1によって行われるため、審査業務システム側はインターフェース等の小規模な改修のみとなり、現実的な時間とコストでAIモデルを導入することが可能です。また、金融機関ごとに独立した審査AIシステムを構築するため、AIモデルのモニタリングやメンテナンスがしやすく、高い保守性を実現します。