ニュースリリース

三菱総合研究所、分散型エネルギーリソース運用支援サービス「MERSOL」の提供を開始

独自技術によりWEB上で最適運用シミュレーションを実現
2022.11.14

株式会社三菱総合研究所

POINT

株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:籔田健二、以下 MRI)は、2022年11月より、分散型エネルギーリソースを活用したビジネスを検討する事業者向けに、独自のシミュレーション技術に基づいた分散型エネルギーリソース運用支援サービス「MERSOL」の提供を開始しました。

1. 背景

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーや蓄電池等の分散型エネルギーリソース(Distributed Energy Resources、以下 DER)※1活用への期待が高まっており、国による制度設計や事業者の取り組みが進んでいます。DERは、電力需給逼迫時や価格高騰時の需要抑制に用いられている他、卸電力市場など各種電力市場でも利用されつつあります。

一方、DERを用いた事業検討には、高度な解析技術と、制度および技術に関する知見が要求され、事業者の取り組みの障壁となっています。各事業者がDERの状況を精緻に分析し、その最適な運用戦略が構築できれば、DER活用の事業性が向上し、ひいてはDERの普及拡大につながります。

2. 本サービスの概要

MRIは、2021年5月から独自のDER運用シミュレーションモデルを用いたコンサルティングを提供してきました※2。このたび、本モデルを、より幅広い事業者にご活用いただくべく、WEB上でのシミュレーション環境を提供するサービス「MERSOL:MRI Energy Resource Solution」(読み方:マーソル)を開始しました。概要は以下の通りです。

特長

MERSOLでは独自のマルチユース最適化モデルにより、DERの用途を複数組み合わせた運用シミュレーションが可能です。これにより、類似の研究開発例の多くで検討されてきた単一のユースケースによるDER運用と比べて、より効率的な運用方法を導出できます。MRIがこれまでシンクタンクとして積み重ねてきた制度設計に関する知見を精緻に織り込んだシミュレーションとなっています。今後の制度変更に応じたアップデートにもタイムリーに対応します。

主なアウトプット

事業者は、検討中のDER活用事業における最適運用パターンや運用収支見込みをシミュレートできます。また、データ閲覧ダッシュボードを通じて当該結果を表やグラフ形式で確認することも可能です。

利用用途

事業者は、MERSOL を利用して、DER活用プロジェクトの事前評価や実施判断の基礎資料を得られます。また、運用パターンの分析を通じて、実運用時の制御ロジック検討に活かすことも可能です。さらに、WEB上で事業者が自ら条件を設定し、いつでも自由に分析を実施できるため、事業者の個々のニーズに対応した業務高度化、効率化に貢献します。

分析対象

需要家構内に設置する蓄電池、および系統じか付け蓄電池を分析対象としています。今後、分析対象を拡大していく予定です。

詳細は下記サービス特設サイトをご参照ください。
MERSOLのコンセプト
MERSOLのコンセプト
出所:三菱総合研究所

3. 今後の取り組み

MRIは、事業環境や事業者のニーズに対応し、今後もMERSOLの改良・高度化を進めます。
また、MERSOLをさらに発展させ、DER実運用プロジェクト向けの情報提供、運用計画ロジックの提供、事業者と共同での事業参画等も検討します。これらの取り組みを通じて、DERの普及拡大に貢献します。

※1:分散型エネルギーリソース(Distributed Energy Resources):需要家の受電点以下に接続されているエネルギーリソース(発電設備、蓄電設備、需要設備)、および系統に直接接続される発電設備、蓄電設備を総称するもの。

※2:分散型エネルギーリソース運用支援サービスを開始(ニュースリリース、2021.5.10)

お問い合わせ先

サービスに関する
お問い合わせ

イノベーション・サービス開発本部
エネルギー新事業グループ 湯浅、矢本、一ノ宮、三浦
Tel:03-6858-3080
E-mail:mersol-contact@ml.mri.co.jp

報道機関からの
お問い合わせ

広報部
E-mail:media@mri.co.jp