ニュースリリース

三菱総合研究所、シマントと資本提携

DXに向けたデータマネジメントサービスの開発・協業の取り組みを加速
2020.9.2

株式会社三菱総合研究所

POINT

株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:森崎孝、以下 MRI)は、8月31日、株式会社シマント(本社:東京都文京区、代表取締役社長:和田怜、以下 シマント)に出資し、資本提携しました。 これにより、両社はDXに向けたデータマネジメントサービスの開発・協業の取り組みを加速させます。

1. 背景・経緯

組織・企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する際に、自組織の生産性の大幅向上や、顧客・取引先への提供価値の変革(データ駆動経営)が喫緊の課題となっています。
MRIは、この課題解決に向けてDXに取り組む組織・企業に向けたコンサルティングサービスを拡充してきました。特に多種多様なシステムやエンドユーザーコンピューティング(※1)から抽出する大量データを精度よく素早く収集し、活用可能なデジタルデータに整備することがデジタル化の第一歩と考えています。
シマントは、マルチバリューデータベース技術(※2)と高速データ取り込みの特許技術を有し、仮想統合データベースSImountBOX(シマントボックス)をソリューションとして展開しています。SImountBOXは、散在する既存のデータベースやエンドユーザーコンピューティングで生成されるExcel等のデータを、高性能・高価なサーバーを使わなくても簡単に統合することができるという、他に類をみない特性があります。

2. 資本提携の概要

今般、MRIとシマントが資本提携することで、シマントはSImountBOXのユーザーインタフェースの改善・強化などを行います。MRIは、従来からの強みであるお客さま伴走型のコンサルティングサービスをSImountBOXと組み合わせ、DXに取り組む組織・企業に向けたサービスを拡充します。
お客さまは、デジタルデータを素早く正確に整備し、データ駆動経営に試行型で迅速に取り組むことができるようになります。従来、高単価なデータアナリストと高価なデータ分析基盤が必要であった顧客データベースの統合や、AIで活用するデータ準備などの業務も、PCもしくは簡易なサーバー等とエンドユーザー中心の運用で対応できるようになります。

3. 今後の予定

MRIは、DXの実現にフォーカスしたデータ活用戦略策定からデータ活用環境整備までをカバーするサービス/ソリューションの拡充を引き続き行っていきます。

【参考:想定サービスの概要】

本協業で事業化を検討する「SImount BOX」を活用した「データ駆動経営の試行サービス」では、「SImount BOX」を用いて短期間でデータベースを構築し、データ駆動経営の検証・試行を早期に、かつ継続的に実現することを企図しています。検証・試行の結果、そのまま実運用を行う場合には、IT投資を大幅に抑制することができます。また、必要によりデータウェアハウス(※3)を構築する場合も、明確な効果に基づく投資を行うことが可能です。
<参考>株式会社シマントの概要
(1) 名称:株式会社シマント
(2) 所在地:東京都文京区小石川一丁目28番3号
(3) 代表者の役職・氏名:代表取締役 和田怜
(4) 事業内容:マルチバリューデータベース技術を活用したワンストップ データウェアハウス(DWH)ソリューション、およびSImount BOX(シマントボックス)の開発
(5) 資本金:7,465万6,750円
(6) 設立年月日:平成26年8月8日
(7) 企業サイト:http://simount.com/

※1:エンドユーザーコンピューティング(EUC:End User Computing):システムの専門家でない業務側の利用者が自ら情報システムを作成・利用すること。Excel等の使い慣れたアプリケーションソフトを用いることが多い。

※2:マルチバリューデータベース技術:業務システムに多く使用されているリレーショナルデータベース(RDB:Relational Database)は1つのフィールド(表の各項目)に対して1つの値を格納するのに対して、マルチバリューデータベース技術では、1つのフィールド(表の各項目)に1つ以上の複数の値を格納して処理することができる。そのため、マルチバリューデータベースは、RDBで必要なテーブル設計や正規化といった作業を行わずに利用することができる。また、例えば、1つの顧客が複数の商品を購入した事象を1つのレコードで格納することができるため、顧客ごとの購入履歴を高速に検索することができるなどのメリットがある。

※3:データウェアハウス(DWH:Data Warehouse):顧客接点のシステム、販売管理システム、会計システム等のさまざまな業務システムで生成されるデータを統合して、顧客別取引の履歴・損益把握などの目的に応じた大量の業務データを保管したシステム。

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