ニュースリリース

埼玉県初!Society5.0社会の実現に向けた令和2年度秩父市山間地域におけるスマートモビリティによる生活交通・物流融合事業「秩父モデル」構築を強力に推進

移動に係る課題解決に向けた「ドローン物流」「遠隔医療」「MaaS」サービスを実現
2021.3.18

埼玉県秩父市

株式会社ゼンリン

株式会社三菱総合研究所

楽天株式会社

株式会社西武ホールディングス

西武鉄道株式会社

西武観光バス株式会社

株式会社アズコムデータセキュリティ

学校法人早稲田大学

POINT

秩父市(市長:久喜 邦康)、株式会社ゼンリン(本社:福岡県北九州市、代表取締役社長:髙山 善司、以下「ゼンリン」)、株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:森崎 孝、以下「三菱総合研究所」)、楽天株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)、株式会社西武ホールディングス(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:後藤 高志、以下「西武ホールディングス」)、西武鉄道株式会社(本社:埼玉県所沢市、代表取締役社長:喜多村 樹美男、以下「西武鉄道」)、西武観光バス株式会社(本社:埼玉県所沢市、代表取締役:山内 智矢、以下「西武観光バス」)、株式会社アズコムデータセキュリティ(本社:埼玉県秩父市、代表取締役社長:飯塚 雅之、以下「アズコムデータセキュリティ」)、学校法人早稲田大学(所在地:東京都新宿区、総長:田中 愛治)の9者は、2020年11月より「秩父市生活交通・物流融合推進協議会」(注)設立を契機に、埼玉県秩父市の山間地域の少子高齢化によるヒトとモノの移動の困難さに着目した物流・公共交通ネットワーク「秩父モデル」構築への取り組みを開始しました。

本事業では、物流、生活交通、観光交通、医療等の多様な分野のサービスについて、「ドローン物流」「遠隔医療」「MaaS」(貨客混載・EVカーシェアリング)などの先端技術を活用してヒトとモノの移動を最適化・効率化し、Society5.0社会の実現に向けた事業モデルを構築することを目指します。そのために、各者が持つ強みや技術を生かした連携体制をとりながら地域産業と共生し、2024年にはサービスの社会実装を実現します。
「秩父モデル」イメージ
「秩父モデル」イメージ

本事業の背景

秩父市では、「豊かなまち、環境文化都市ちちぶ」を目指し、すべての人が安心して住み続けられるまちづくりの推進を基本方針に掲げており、Society5.0社会の実現を目指しています。

都市部へのアクセスもよく自然に囲まれ、歴史文化あふれる観光地として有名な一方、山間地域が多く存在し、住民の高齢化により、災害時や日常生活において生活交通・物流等の生活インフラの維持が困難な点と、若年層を中心とした都市部への人口流出による人口減少が課題となっています。          

その課題を解決するために、未来技術を活用した先端産業分野に取り組み、ヒトとモノの移動の困難さに着目した山間地域における物流・公共交通ネットワーク「秩父モデル」を構築していきます。

本事業を通じて、地域住民や来訪者の利便性の向上を目指すとともに、新たな産業を誘致することにより雇用の創出に繋げ、人口の減少・流出を食い止め、地域の活力を生み出していきます。

本事業の概要

①ドローン物流

生活インフラの維持を目的にドローン配送による高齢者等への買い物支援を行います。ドローン配送には荷渡しや給電のための拠点整備が必要となりますが、「ラストワンマイル」の課題克服に向けて電気自動車(EV)を組み合わせた事業として、ドローンとEVの結節点となる給電設備(ドローンポート)の整備を検討します。あわせて、災害等の発生に備えた有事における配送ルート設定も検討します。

②遠隔医療

山間地域での持続的な医療システムの構築を目的にICT等を活用した遠隔医療(オンライン診療)の取り組みを実施します。処方薬は、ドローン物流や「MaaS」サービス(貨客混載)を織り交ぜて、効率的な配送手段を検討します。

③「MaaS」サービス

住民の交通インフラの維持と観光客の二次交通問題の改善、また山間地域への物流コストの低減を目的に、市内を走行する公共交通やカーシェアリング、小型電動モビリティ等を融合した「MaaS」サービスを実施します。これにより住民・観光客の快適な移動の支援に加え、貨客混載による物流ネットワークの構築を目指します。

④秩父市版ダッシュボードシステム

物流・買い物・医療・交通の各サービスを有機的に結合していくには、各サービスで保有する多様な情報(人・モノ・クルマの位置情報、事業者情報、物流・交通結節点の位置情報等)をクラウド環境で集約・分析し、各サービスへ的確に情報提供するシステムが必要となります。そのシステムとして「秩父版ダッシュボードシステム」を本事業で開発します。

各者の主な役割

秩父市

  • 事業主体
  • 実証フィールドの提供、地域住民との合意形成、 関係会社連携協力

ゼンリン

  • 事業全体統括(事業計画検討、実施体制構築、協議会運営)
  • 秩父市版ダッシュボードシステムの設計・開発
  • 各種地図データ整備・提供
  • ドローン物流事業検討、飛行ルート構築、システム設計

三菱総合研究所

  • 地域課題・ニーズ整理、技術動向調査
  • 事業統括補佐(実証計画の策定、地域への技術導入計画の策定など) 

楽天

  • ドローン物流事業検討
  • 飛行ルート、システム設計
  • 実証(ドローンソリューション提供)

西武ホールディングス/西武鉄道/西武観光バス

  • 貨客混載・MaaS事業検討
  • 実証(アプリ、鉄道、バス提供)

アズコムデータセキュリティ

  • 貨客混載・ドローン物流事業検討
  • 実証(トラック提供)

早稲田大学理工学術院 小野田弘士教授

  • 小型電動モビリティ事業検討
  • 実証(小型電動モビリティ提供)

今後の展望

2022年までにサービス設計・実証、技術開発を完了し、その後プレ運用を開始。2024年には社会実装を実現し、 秩父市から全国への横展開を目指します。

未来技術展エキシビション in 秩父「Future Technology Exhibition in Chichibu(以下、FTEC)の開催概要

2021年3月18日(木)に本事業の取り組みや未来技術を地域住民に実際に触れてもらう場としてFTECを開催しました。本事業の社会実装に向けては、新たな技術やサービスの導入だけではなく、地元事業者との連携に加えて、実際にサービスを利用する住民の社会受容性の向上が不可欠です。今後も、継続的にFTECを開催し、地域に根差した取り組みを目指します。
開催日程:2021年3月18日(木)10:30~12:00
開催場所:秩父市役所 大滝総合支所 構内
展示内容
  • 事業概要の説明(秩父市長、ゼンリン)
  • トラック配車計画の自動作成およびリアルタイムモニタリングのデモ(ゼンリン、アズコムデータセキュリティ)
  • ドローンによる飛行デモ(楽天)
  • 電動小型モビリティによる自動搬送デモ(早稲田大学理工学術院 小野田弘士研究室) 

(注)2020年11月6日に設立。2021年3月18日現在の構成員は、秩父市、ゼンリン、三菱総合研究所、楽天、西武ホールディングス、西武鉄道、西武観光バス、アズコムデータセキュリティ、早稲田大学、ファミリーマート、本庄早稲田国際リサーチパークの11者

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