ニュースリリース

三菱総合研究所、カタール政府とのカーボンクレジット検討に係る協力を発表

岸田首相中東3か国歴訪における経済ミッションに参加
2023.7.28

株式会社三菱総合研究所

POINT

株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長:籔田健二、以下 MRI)は、岸田首相の中東3か国歴訪にあわせた経済ミッションに参加し、カタール国との間で行われたビジネス・レセプションにてカタール政府環境気候変動省(Ministry of Environment and Climate Change、以下 MECC)からの「カタール政府のカーボンクレジットおよび市場戦略調査」の実施合意を発表しました。本事業では、カタール政府のカーボンクレジットに関する対応シナリオおよび施策ポートフォリオを提言します。
アルサダ環境気候変動省次官補とMRI取締役会長森崎孝の間で本業務実施に係る合意書に署名

1. 経緯

パリ協定で各国が定めることと規定された温室効果ガスの排出削減目標(NDC)において、100カ国以上がパリ協定6条(市場メカニズム)の活用予定を示しており、カーボンクレジット等の需要が拡大していくことが想定されます。

カタール政府のNDCでは、2030年にBAU比(※)25%減を達成するため、カーボンクレジットを活用した具体的方策の検討が求められています。

MRIは、中東湾岸地域の政府の脱炭素やエネルギートランジションをはじめとする経済社会改革を支援するために、2021年2月に日系シンクタンクとしてはじめて中東地域に支店を開設(ドバイ支店)しました。2023年1月には経済産業省から受託した「令和四年度 二国間クレジット取得等のためのインフラ整備調査事業(JCM実現可能性調査及びCEFIA国内事務局等業務)」の一環としてカタールでカーボンクレジットセミナーを開催するなど、各国政府の課題解決に係る対話を重ねるなか、カタール政府に対する本業務での協力に至りました。

MRIは、今回の岸田首相のカタール訪問に同行し、経済ミッションに参加しました。7月18日(日本時間7月19日)にアルサダ環境気候変動省次官補とMRI取締役会長森崎孝の間で本業務実施に係る合意書に署名し、日・カタール・ビジネス・レセプション文書交換式に登壇し、岸田首相およびムハンマド・カタール商業・工業大臣の臨席のもと実施合意を発表しました。

※:特段の対策をしない自然体ケース(Business as usual)に比べての効果をいう概念

2. 受託業務の概要

本業務では、主に以下の業務を実施します。
  1. カタールを巡るカーボンクレジットの国際情勢とカタールにとってのインプリケーションに関する調査
  2. カタールにおける気候変動緩和目標達成に向けた進捗把握と推進方策の検討支援
  3. 国際的なカーボンクレジットに係るベストプラクティスの整理
  4. カタール政府のカーボンクレジットに関する対応シナリオおよび施策ポートフォリオの提言

3. 今後の予定

今後、速やかに業務委託契約を締結するとともに、本業務を通じてカタールにおける国際的なカーボンクレジット取引枠組みの活用支援および国内向け取引制度の設計と実行支援、カーボンクレジット関連業務の支援に展開していく予定です。

MRIは、総合シンクタンクとしてこれまでの知見や国内外のネットワークを活用し、カーボンクレジットを活用した気候変動問題の解決の一助を担うことを目指します。

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