ニュースリリース

三菱総合研究所、大丸有エリアのSDGsアクション促進実証結果を公表

Region Ring®を用いたポイントアプリによる行動変容効果を確認
2022.3.14

株式会社三菱総合研究所

POINT

株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:籔田健二、以下 MRI)は、大丸有 SDGs ACT5実行委員会と共同で、2021年5月10日から11月30日まで、東京都千代田区大手町・丸の内・有楽町地区(以下 大丸有エリア)にてMRI「Region Ring®」のポイント機能等を活用したSDGsアクション実証を行い、その行動変容の効果を確認しました。

1. 背景・経緯

持続可能な社会実現に向け、企業のみならず、一人ひとりのSDGs達成に向けた取り組みの推進が必要不可欠となっています。昨年、大丸有SDGs ACT5実行委員会※1は、大丸有エリアの就業者や来街者へのSDGs活動・普及を目的に、「大丸有SDGs ACT5」※2を実施しました。MRIは、この「大丸有SDGs ACT5」をフィールドに、個人の行動変容を促す仕掛けとして地域課題解決型デジタル地域通貨サービス「Region Ring®」のポイント機能等を活用したSDGsアクション促進実証および効果の検証を行い、本日公表しました。

2. 実証実験の概要・主な結果

本実証実験は、「大丸有SDGs ACT5」の取り組みの一環として、2021年5月10日~11月30日に「ACT5メンバーポイントアプリ」を用いて行いました。本アプリに、Region Ring®が備えるポイント機能のほか、情報配信や活動の見える化などのナッジ機能※3を導入して、アプリで得られる属性情報・行動履歴・アンケートデータ等を用いて行動変容効果を検証し、以下のような知見を得ることができました。
(1) アプリ利用によるSDGsアクション創出効果
  • アプリ利用により、SDGsに対する行動変容の各過程(①認知・理解度の深化→②関心→③行動・実践→④拡大・定着)において促進効果あり。
    例:理解度向上(10pt)、徒歩活動量の増加、活動参加者のSDGs行動の定着など
(2) Region Ring®諸機能によるSDGsアクション拡大効果
  • ポイントの変動やメッセージ配信などのナッジアプローチなど、Region Ring®が備える諸機能を活用することでSDGsアクションを効果的・効率的に拡大できる可能性あり。
(3) 行動履歴データに基づく施策検討への展開可能性
  • アプリ利用者を活動の量・幅に基づき六つのセグメントに分類。セグメントごとの詳細な特徴把握が可能。
    例:一番活発なセグメントは大丸有勤務の女性が多く、対面型イベントへの参加、本実証を機に訪れたことがなかった店舗に足を運ぶなど。
  • 期間中に活動の量・幅が増えた利用者の特徴や傾向などにより、マーケティングデータとして施策検討に活用できる可能性あり。

3. 今後の予定

MRIでは、本実証を通じて得られた成果を踏まえ、引き続きポイント設計やナッジアプローチに関する実証を重ね、行動変容拡大ロジックを検証し、Region Ring®のサービス拡張に生かしていきます。
あわせて、さまざまな地域課題を統合的に解決し、ウェルビーイング、豊かさ、および持続可能な地域社会の実現に向けたソーシャルグッドな取り組みを普及・促進させるため、自治体や地域との関わりの強い多様な事業者の皆さまとの連携・実装を進めます。

※1:大丸有SDGs ACT5実行委員会とは、2020年5月に発足した大丸有エリアに拠点を置く企業で構成される「大丸有SDGs ACT5」の運営組織。MRIは2021年5月から実行委員会メンバーとして参画し、「ACT5メンバーポイントアプリ」を提供。

※2:大丸有SDGs ACT5とは、大丸有エリア全体でSDGs活動の推進を図ることを目的に、国連が掲げる17のSDGsの中から、五つの重点取り組みテーマを設定、約7カ月間に渡ってさまざまなSDGsアクションを展開する取り組み。重点テーマは、「サステナブルフード」「気候変動と資源循環」「WELL-BEING」「ダイバーシティ&インクルージョン」「コミュニケーション」の五つ。
大丸有SDGs ACT5 公式サイト (act-5.jp)

※3:ナッジ(nudge)とは、行動経済学の知見に基づき、人々が、自分自身や社会にとって望ましい行動を自発的に選択しやすくするための手法。

参考

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