自らの創造的破壊が生み出す革新的DX「シンクタンクDX」

自らの創造的破壊が生み出す革新的DX「シンクタンクDX」

シンクタンク(リサーチ・コンサルティング)領域における当社自身のDXの取り組みをご紹介します

POINT

デジタル技術を用いて新規事業の創造や事業の変革を推進するデジタルトランスフォーメーション(DX)の波があらゆる業界に押し寄せています。当社の主な事業領域であるシンクタンク(リサーチ・コンサルティング)事業も例外ではありません。
当社では中期経営計画にて「シンクタンクDX」を掲げ、デジタル技術を活用した革新的なサービスの開発やリサーチ・コンサルティング事業における提供価値の向上に取り組んでいます。
 
当社のDXは以下の3つのレイヤーで推進しています。
①当社業務全般の効率化・リモートワーク対応:デジタルインフラ導入
②当社事業の高付加価値化:デジタルツール開発・活用
③当社事業の破壊的イノベーション:ディスラプション構想
 
本ページでは「②当社事業の高付加価値化」「③当社事業の破壊的イノベーション」についてご紹介します。
なお、①のデジタルインフラ導入は当社働き方改革の一環としても取り組んでいます。

当社事業の高付加価値化:デジタルツール開発・活用

シンクタンクDXでは、当社の競争力・提供価値を高めるだけでなく、最終的には社会課題解決・社会変革につなげることを目指し、デジタル技術を用いてリサーチ・コンサルティングにおける各種業務の高度化に取り組んでいます。
シンクタンクDXの目指す姿
シンクタンクDXの目指す姿
出所:三菱総合研究所
また、これらの業務と類似した業務は当社だけでなく企業・官公庁の企画部門などでも行われていることから、開発したツールの提供(一部は計画中)も開始しています。
シンクタンクDXの今後の展開
シンクタンクDXの今後の展開
出所:三菱総合研究所

1. Web情報収集の効率化・自動レポーティング <ブリーフィングDX>

Webからの情報・データ収集はリサーチ・コンサルティングの基盤となる業務ですが、多くの人手を要しています。
最先端の要約技術や、当社の数値データから説明文を自動生成するAI等を組み合わせ、国内外の政府・企業・団体のWebサイトなどから情報収集・蓄積の自動化とサマリーレポートの自動生成を進めています。これにより、お客さまに常に最新・広範な情報を提供するとともに、研究員の知見を常時最新化し、コンサルティング品質を一層高めていきます。

2021年6月より、当社の特定技術分野の情報収集業務における情報収集・フィルタリング・日本語化・要約作業にて実利用を開始しました。現時点では研究員が内容・文面を精査の後、お客さまへ情報提供していますが、ブリーフィングDXは今後、さまざまなテーマの情報収集で活用するとともに、お客さま向けのソリューション提供を進めていきます。
ブリーフィングDXの活用例
ブリーフィングDXの活用例
出所:三菱総合研究所

2. リモート会議の効率化とダイバーシティに富んだ合意形成の実現 <リモート委員会>

コロナ禍の中、民間企業の会議のみならず、官公庁における各種審議会・委員会も急速にリモート化が進んでいますが、現時点では対面よりも会議効率が下がっていることが多く、デジタル技術による補完が望まれます。また、地方や海外、子育てや介護のように場所・時間に制約がある方を巻き込んだ検討など、対面会議を超えた価値を提供できることがリモート会議の大きな価値と捉えています。

そこで、2021年10月以降の事業化を見据え、会議開催・資料共有・議事録作成等、リモート会議運営の利便性を向上させるツールを開発しています。
基本機能の開発が完了したため、2021年4月より当社グループ内で活用を開始、6月より受託案件での利用も開始しました。
今後は本ツールを活用しながら、新たな合意形成の在り方を模索していきます。
リモート委員会にて開発しているツールのスクリーンショット
リモート委員会にて開発しているツールのスクリーンショット
出所:三菱総合研究所

3. データ駆動経営への迅速・スムーズな移行 <データ分析DX>

当社では、マーケティングや信用管理など多くの分野で企業等の保有するデータの分析やAIモデル構築のコンサルティングを実施していますが、通常、分析・検証(PoC)に3~6カ月程度の期間を要しています。
また、コンサルティング成果を実業務に適用するためには別途システム開発が必要でした。

本取り組みでは、2021年6月1日より提供開始したオールインワンのクラウド型ビッグデータ解析プラットフォームForePaaSを活用し、PoCに要する期間を大幅に短縮します。
また、コンサルティング終了後、ForePaaS環境をお客さまに引き渡し、実業務でのシームレスな活用につなげていきます。
現在は、お客さま向けのビッグデータ分析案件と当社独自事業での活用を進めています。
クラウド型ビッグデータ分析基盤 ForePaaSの特徴
クラウド型ビッグデータ分析基盤 ForePaaSの特徴
出所:三菱総合研究所

4. ノウハウ共有と定量的な政策提言の発信強化 <シミュレーションDX>

当社は、統計情報等を用いた将来シミュレーションに基づき社会課題等に対する提言・コンサルティングを行っていますが、統計解析のスキル・ノウハウが一部の研究員に属人化する傾向がありました。

本取り組みでは、研究員のノウハウ・アルゴリズムのモジュール化やロジックの可視化を行うことで他の研究員とのシミュレーション内容共有を容易にし、議論活性化につなげています。
また、膨大な数のシナリオのシミュレーションを行うことにより、効果を最大にするシナリオを導くことも可能となり、より実効性の高い提言が可能となります。
第一弾として2021年6月より、医療・介護政策の基礎データとなる健康寿命のシミュレーションでの活用を開始しました。 今後は他のシミュレーションにも拡大し、社会課題解決につながる政策提言を積極的に発信していきます。
健康寿命延伸と技術・財政等の関係
健康寿命延伸と技術・財政等の関係
出所:三菱総合研究所

当社事業の破壊的イノベーション:ディスラプション構想

世界的なプラットフォーマーや「xxTech」と呼ばれるスタートアップ企業などが各業界で業界を破壊するようなイノベーションを起こしています。当社はリサーチ・コンサルティング業界の破壊的イノベーションを自ら先駆けるべく、現在の事業形態を前提としない新たな事業を構想していきます。 これらのシンクタンクDXの知見・経験は、当社DX事業(企業・官公庁に対するDX計画立案・推進コンサルティングやシステム実装)にフィードバックし、DX事業のさらなる改善につなげていきます。

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