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中国が克服すべき三つの課題

2030年までに米中GDPは逆転するか?

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2015.7.9

政策・経済研究センター対木さおり

武田洋子

海外戦略

POINT

  • 中国の「安定」成長持続を前提とすると、2030年までに米中のGDPが逆転する可能性。
  • 中国経済が安定成長に移行するためには三つの課題の克服が必要。
  • 当面は、「小康」社会の全面的実現に向け、2015年秋に策定予定の第13次五カ年計画に注目。  

目次

(1)2030年の中国経済の姿~米中GDPは逆転するか?

(2)克服すべき三つの課題

 課題1:構造問題を克服できるか

  労働投入・大規模投資に依存する成長モデルの終焉

  過剰投資と企業バランスシート調整圧力

  不動産市場の調整で地方財政改革が急務

 課題2:イノベーション主導型の経済発展を遂げることができるか

  R&D投資拡大で生産性向上を下支え

  労働力の質向上の遅れが成長を押し下げる可能性

 課題3:高齢社会に突入する中、政治の安定性を維持できるか

  高齢社会突入に向け、戸籍改革と社会保障整備が鍵

  戸籍改革遅れの懸念

  保障水準の低さが低所得層や高齢者の生活困窮を招く可能性

(3)まとめ