実はこの種の懸念は、古くから繰り返されている。例えば19世紀初頭の産業革命期のラッダイト運動※1を始め、かのケインズも1930年の論文※2において技術が雇用を奪う「技術的失業」の可能性について言及している。
※1英国の繊維・織物工業地帯において、職を脅かされた労働者によりなされた機械破壊運動。
※2Keynes, J. M. (1930), Economic Possibilities for our Grandchildren.
http://www.gutenberg.ca/ebooks/keynes-essaysinpersuasion/keynes-essaysinpersuasion-00-h.html
※3具体的には、迅速な意思決定を可能とする組織のフラット化など。
※4ブリニョルフソン、マカフィー (2013),『機械との競争』日経BP社、など。
※5Autor, D. (2015), Why Are There Still So Many Jobs? The History and Future of Workplace Automation, Journal of Economic Perspectives, 29(3), 3-30.
※62000年から2013年において、従来型の中位賃金の仕事のシェアは3.3%ポイント低下しているのに対し、新たな中位賃金の仕事のシェアは0.8%ポイント上昇している。 Holzer (2015), Job Market Polarization and U.S. Worker Skills: A Tale of Two Middles, Economic Studies at Brookings.
http://www.brookings.edu/~/media/research/files/papers/2015/04/workforce-policy-briefs-holzer/polarization_jobs_policy_holzer.pdf