いささか旧聞に属するが、今後何回か人工知能(AI)・ロボット・IoE(Internet of Everything)からなる第四次産業革命について掲載していく。手始めとして、2016年3月10~11日にザ・プリンスホテル東京で開催された、Cloud Days Tokyo 2016(日経BP社主催)についてご紹介したい。同イベントでは、国内外のクラウド関係企業による展示、講演が開催された。
ネットワークを通じて情報システムのハード、サービスを共有リソースとして提供するクラウドは近年拡大を続け、民間企業でも自社の情報システムにクラウドサービスを活用するのは一般的な姿になりつつある。
その提供形態も、仮想サーバーなどシステム稼働に必要なハードをインターネット上のサービスとして提供するIaaS(Infrastructure as a Service)、OSなどを含めてシステム稼働環境を提供するPaaS(Platform as a Service)、パッケージ的なソフトウエアをインターネット上で提供するSaaS(Software as a Service)など多様化が進んでいる。今回もクラウドサービスAWSを展開するアマゾン・ウェブサービス・ジャパン社、Microsoft Azureを展開する日本マイクロソフト社など、業界を代表する企業が集合した。
そこで目についたのは、最近広がりつつあるモバイル環境への対応サービスである。これまでの企業内あるいは企業のLAN内でシステムが完結する、いわゆるオンプレミスの情報システムでは、アクセスする機器や操作主体が限られ、システム外との物理的境界を守ることで、システムセキュリティーが守られたが、外部のさまざまな機械から多様な機器でアクセスするオープンシステムになると、システムセキュリティーの確保が極めて難しくなる。多様なネットワークアクセスに対応した、低廉、セキュアな通信サービスや認証サービスが必要となる。今回も、ソラコム社のSIM(モバイルで使うICチップカード)を用いた手軽なモバイル通信プラットホームなど、多様なソリューションが紹介されていた。
何人かの講演者から言及があったが、クラウドと最近はやりのIoT(Internet of Things)は相性が良い。というか、IoTの実現にはクラウドがほとんど必須となる。IoT社会では、これまでと比較にならない多くのデータが無数のセンサーなどから収集され、利用のために蓄積される。蓄積されたデータはディープラーニングなどの人工知能(AI)を用いて分析され、さまざまなソリューションに活用される。多量のデータ蓄積のためにはこれまでの個別サーバーでは必要な記憶容量確保に対して柔軟な対応が難しく、クラウドによるサーバー、データベース活用の必要性が高まる。従来は、不要なデータの蓄積はコスト増加につながるため、データ収集部で情報を集約するケースが多かったが、通信コスト低下、クラウド利用コスト低下と、ディープラーニングの構造化されていないデータの活用などが特徴のため、まずはデータを上げて蓄積という動きが今後さらに加速されると考えられる。10年後には毎年1兆個のセンサーが利用される社会が実現するという”トリリオン・センサー社会(Trillion Sensor Universes)“の実現のためには、クラウドをベースとしたユビキタスな新たな情報インフラが必要となるのである。
ネットワークを通じて情報システムのハード、サービスを共有リソースとして提供するクラウドは近年拡大を続け、民間企業でも自社の情報システムにクラウドサービスを活用するのは一般的な姿になりつつある。
その提供形態も、仮想サーバーなどシステム稼働に必要なハードをインターネット上のサービスとして提供するIaaS(Infrastructure as a Service)、OSなどを含めてシステム稼働環境を提供するPaaS(Platform as a Service)、パッケージ的なソフトウエアをインターネット上で提供するSaaS(Software as a Service)など多様化が進んでいる。今回もクラウドサービスAWSを展開するアマゾン・ウェブサービス・ジャパン社、Microsoft Azureを展開する日本マイクロソフト社など、業界を代表する企業が集合した。
そこで目についたのは、最近広がりつつあるモバイル環境への対応サービスである。これまでの企業内あるいは企業のLAN内でシステムが完結する、いわゆるオンプレミスの情報システムでは、アクセスする機器や操作主体が限られ、システム外との物理的境界を守ることで、システムセキュリティーが守られたが、外部のさまざまな機械から多様な機器でアクセスするオープンシステムになると、システムセキュリティーの確保が極めて難しくなる。多様なネットワークアクセスに対応した、低廉、セキュアな通信サービスや認証サービスが必要となる。今回も、ソラコム社のSIM(モバイルで使うICチップカード)を用いた手軽なモバイル通信プラットホームなど、多様なソリューションが紹介されていた。
何人かの講演者から言及があったが、クラウドと最近はやりのIoT(Internet of Things)は相性が良い。というか、IoTの実現にはクラウドがほとんど必須となる。IoT社会では、これまでと比較にならない多くのデータが無数のセンサーなどから収集され、利用のために蓄積される。蓄積されたデータはディープラーニングなどの人工知能(AI)を用いて分析され、さまざまなソリューションに活用される。多量のデータ蓄積のためにはこれまでの個別サーバーでは必要な記憶容量確保に対して柔軟な対応が難しく、クラウドによるサーバー、データベース活用の必要性が高まる。従来は、不要なデータの蓄積はコスト増加につながるため、データ収集部で情報を集約するケースが多かったが、通信コスト低下、クラウド利用コスト低下と、ディープラーニングの構造化されていないデータの活用などが特徴のため、まずはデータを上げて蓄積という動きが今後さらに加速されると考えられる。10年後には毎年1兆個のセンサーが利用される社会が実現するという”トリリオン・センサー社会(Trillion Sensor Universes)“の実現のためには、クラウドをベースとしたユビキタスな新たな情報インフラが必要となるのである。