米国は、堅調な雇用・所得環境が続くものの、米中貿易摩擦の影響が段階的に顕在化し、消費や投資、輸出の重しとなる見込み。18年の3%近い高成長から減速し、19年は前年比+2.2%、20年は同+1.9%と予測する。
ユーロ圏は、英国の合意なきEU離脱による景気下振れの可能性が高まるなか、世界経済減速による輸出・生産の悪化、雇用・所得環境の改善ペース鈍化による消費減速を予想する。19年、20年ともに、前年比+1%台前半の低い成長にとどまると予測する。
新興国は、米中経済の減速、半導体需要の調整など輸出環境の悪化を背景に、成長減速を見込む。中国は、政府による追加的な景気下支え策が一定の効果を示すとみられるが、内需の減速や米中貿易摩擦の激化による成長減速は避けられない。19年は前年比+6.1%、20年は同+6.0%と予測する。