日本がCNと経済安全保障の両立を図るには、資源循環が鍵を握っている。①再生可能エネルギー資源、②蓄電池等に含まれる金属資源、③鉄スクラップ・廃プラスチック等の循環資源、これら3つの資源をカーボンニュートラル資源(CN資源)と定義する。資源に乏しい日本は、まずこれらのCN資源を積極的に国内に取り込み、国内で循環させるとともに、必要な技術力を磨くことも必要である。その結果、再生可能エネルギー発電や蓄電池といった成長分野への投資が進み、素材産業のCN対応も進むことで、日本全体のCNと経済安全保障の両立が図られる。これこそが目指すべき姿、「カーボンニュートラル資源立国」である。
資源循環が、2050年時点でCNと経済安全保障に寄与する効果は、以下のとおり定量的に示せる。