今年のノーベル生理学・医学賞は、抗寄生虫薬の開発に貢献した大村智氏と米国ウィリアム・キャンベル氏、抗マラリア薬となる有効成分を発見した中国の屠呦呦(トゥ・ヨウヨウ)氏の3名に与えられることが決まった。賞金800万スウェーデン・クローナ(約1億2,000万円)は、屠氏が1/2、残りを大村氏とキャンベル氏が折半するという。
何とも下世話な話題で書き出してしまったが、こんな報道を目にしたとき、ちょっとした違和感があった。そもそもノーベル賞は部門ごとに1つずつの研究テーマに対して与えられるのではないのか。確かに抗寄生虫薬も抗マラリア薬も退治する病原体は原虫。ウイルスや細菌、クラミジアなど他の感染症の病原体と比べて大きい。「原虫」つながりでの3氏の受賞となったのか。
そんなことを考えながら、過去のノーベル生理学・医学賞受賞者と授賞理由を眺めてみると、単独の受賞の年もあれば2人、3人が同時受賞している年もある。2008年には、子宮頸癌(けいがん)を引き起こすヒトパピローマウイルスの発見により1人が、ヒト免疫不全ウイルスの発見により2人が受賞していた。これなどは「感染症の原因となるウイルスの発見」つながりと言えようか。
何とも下世話な話題で書き出してしまったが、こんな報道を目にしたとき、ちょっとした違和感があった。そもそもノーベル賞は部門ごとに1つずつの研究テーマに対して与えられるのではないのか。確かに抗寄生虫薬も抗マラリア薬も退治する病原体は原虫。ウイルスや細菌、クラミジアなど他の感染症の病原体と比べて大きい。「原虫」つながりでの3氏の受賞となったのか。
そんなことを考えながら、過去のノーベル生理学・医学賞受賞者と授賞理由を眺めてみると、単独の受賞の年もあれば2人、3人が同時受賞している年もある。2008年には、子宮頸癌(けいがん)を引き起こすヒトパピローマウイルスの発見により1人が、ヒト免疫不全ウイルスの発見により2人が受賞していた。これなどは「感染症の原因となるウイルスの発見」つながりと言えようか。
表 感染症の病原体