2021年11月に英国グラスゴーで開催されたCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)では、パリ協定の努力目標である1.5℃目標が公式文書に明記された。世界が急激に脱炭素に向けた動きを加速させる中、2019年の世界のエネルギー起源CO2(エネ起CO2)は336億トンである。気候変動は地球規模の課題であり、世界全体で温室効果ガスの排出を削減して1.5℃目標に向かうことが求められる。
図1に示すとおり、足元で世界のエネ起CO2の約6割はアジアからの排出である。そのうち中国が29%、インドが7%、日本が3%であり、インドネシア、ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピンといった東南アジアの主要国を加えると世界の半数近くを占める。さらにアジアの多くの国では将来的な人口増加・経済成長が見込まれている。日本の排出量は世界の数%程度にとどまるが、世界全体での脱炭素化に向けて、アジアにおける排出削減の取り組みは足元の排出総量および将来的なエネルギー需要増加ポテンシャルの観点から非常に重要となる。
図1に示すとおり、足元で世界のエネ起CO2の約6割はアジアからの排出である。そのうち中国が29%、インドが7%、日本が3%であり、インドネシア、ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピンといった東南アジアの主要国を加えると世界の半数近くを占める。さらにアジアの多くの国では将来的な人口増加・経済成長が見込まれている。日本の排出量は世界の数%程度にとどまるが、世界全体での脱炭素化に向けて、アジアにおける排出削減の取り組みは足元の排出総量および将来的なエネルギー需要増加ポテンシャルの観点から非常に重要となる。
図1 世界のエネルギー起源CO2排出の内訳(2019年)