現状の世界経済は、高インフレの落ち着きなどを背景に、底堅い成長を維持している。
先行きの世界経済は、25年にかけて2%台後半の底堅い成長が続くと見込む。ただし、金融市場や政策運営を巡る不確実性が高まっている。金融市場では、米国が景気後退を回避しソフトランディングできるかを慎重に見極めており、市場は不安定な状況が続く可能性がある。政策運営面では、11月に大統領選を控える米国において政権交代による大きな政策変更の可能性があるほか、与党大敗後のフランスの政策運営も不透明である。政策運営の不確実性は金融市場にも影響を及ぼす。これらを踏まえ、今後の世界経済の注目点は次の3つである。