2021年10月に第6次エネルギー基本計画が閣議決定された。同計画ではエネルギー政策を進める上での大原則としてS+3Eが明記されている。安全性(Safety)を前提とした上で、エネルギーの安定供給(Energy Security)を第一に、経済効率性の向上(Economic Efficiency)による低コストでのエネルギー供給を実現し、同時に、環境への適合(Environment)を図るものである。
カーボンニュートラル(CN)の動きに代表される気候変動対策は、3Eの中でも特に環境適合に対する課題認識を起点とし、現在は世界的な潮流となっている。一方、歴史的に見れば日本のエネルギー需給構造は時代に応じてその形を変えてきた。本コラムでは日本のエネルギー需給構造の変遷を振り返るとともに、CN潮流下における安定供給と経済効率性の2Eの視点の重要性について、前編では安定供給、後編では経済効率性の観点から分析・考察を行う。
カーボンニュートラル(CN)の動きに代表される気候変動対策は、3Eの中でも特に環境適合に対する課題認識を起点とし、現在は世界的な潮流となっている。一方、歴史的に見れば日本のエネルギー需給構造は時代に応じてその形を変えてきた。本コラムでは日本のエネルギー需給構造の変遷を振り返るとともに、CN潮流下における安定供給と経済効率性の2Eの視点の重要性について、前編では安定供給、後編では経済効率性の観点から分析・考察を行う。