医薬品開発の対象は、糖尿病や高血圧のように多くの患者がいる病気から、希少な疾患や、特定の遺伝子型の人だけを抽出した患者層へとシフトしている。このため、医薬品の有効性・安全性を検証するための臨床試験である治験を行う際に、被験者の数を十分に確保することが難しくなってきている。
こうした事情から近年、1カ国ではなく複数の国で被験者を募る国際共同治験がスタンダードになりつつある。医薬産業政策研究所によれば、日本国内で実施された全治験件数に対する国際共同治験の割合は、2011年度は18%だったが、2020年度には57%へと増加した※1。
さらに新薬開発の成功率低下もあって、医薬品開発のコストは上昇している。世界的な製薬企業は治験について、国際化と合わせ、被験者募集期間の短縮や人手をかけないデータの信頼性確保などを進めている。今後は治験の依頼先として、データ品質確保とプロセス効率化を両立できる医療機関が選ばれるようになるだろう。
こうした事情から近年、1カ国ではなく複数の国で被験者を募る国際共同治験がスタンダードになりつつある。医薬産業政策研究所によれば、日本国内で実施された全治験件数に対する国際共同治験の割合は、2011年度は18%だったが、2020年度には57%へと増加した※1。
さらに新薬開発の成功率低下もあって、医薬品開発のコストは上昇している。世界的な製薬企業は治験について、国際化と合わせ、被験者募集期間の短縮や人手をかけないデータの信頼性確保などを進めている。今後は治験の依頼先として、データ品質確保とプロセス効率化を両立できる医療機関が選ばれるようになるだろう。