2023年6月、「女性版骨太の方針2023」が策定された。その中には、生涯にわたる健康への支援、特に「仕事と女性の健康課題等との両立」の鍵としてフェムテックの利活用の促進が明記された。
フェムテック(Femtech)は、「FemaleとTechnologyをかけ合わせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービス」※1を意味する。女性の健康課題は、月経関連症状や妊娠・出産、更年期症状などと幅広い。「働き世代」の女性は男性と比較して受療率※2が高く、負担する医療費も高い。医療機関の受診に至らなくとも、月経前症候群(PMS)や月経随伴症状、更年期症状などは、社会生活への影響も大きい。健康課題による1年間の労働生産性損失を約4,900億円とする試算※3もある。また、女性に特有のがんは、ほかのがんと比べて働き世代での罹患率が高い。働き世代の女性の不安抑制や罹患後の社会生活との両立は重要な課題である。
女性特有のさまざまな健康課題がある一方で、社会では男性を標準とするジェンダーギャップが存在する。例えば健康診断では、女性に多い鉄欠乏性貧血を測る検査(フェリチンの測定)は通常の検査には含まれていない。健康診断は一つの例とはいえ、健康課題に悩む女性の実態が見えにくいことが、労働環境や生活上の課題解決を阻害してしまう悪循環をもたらしてきたともいえる。
フェムテック(Femtech)は、「FemaleとTechnologyをかけ合わせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービス」※1を意味する。女性の健康課題は、月経関連症状や妊娠・出産、更年期症状などと幅広い。「働き世代」の女性は男性と比較して受療率※2が高く、負担する医療費も高い。医療機関の受診に至らなくとも、月経前症候群(PMS)や月経随伴症状、更年期症状などは、社会生活への影響も大きい。健康課題による1年間の労働生産性損失を約4,900億円とする試算※3もある。また、女性に特有のがんは、ほかのがんと比べて働き世代での罹患率が高い。働き世代の女性の不安抑制や罹患後の社会生活との両立は重要な課題である。
女性特有のさまざまな健康課題がある一方で、社会では男性を標準とするジェンダーギャップが存在する。例えば健康診断では、女性に多い鉄欠乏性貧血を測る検査(フェリチンの測定)は通常の検査には含まれていない。健康診断は一つの例とはいえ、健康課題に悩む女性の実態が見えにくいことが、労働環境や生活上の課題解決を阻害してしまう悪循環をもたらしてきたともいえる。