マンスリーレビュー

2017年11月号トピックス4地域創生

2020年に若者発「レガシー共創」羽ばたく

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2017.11.1

プラチナ社会センター浜岡 誠

地方創生

POINT

  • オリンピック・パラリンピックを社会課題解決の契機と捉えるべき。
  • 世界を驚かせるレガシーを創出すべく、渋谷区で若者プロジェクトが始動。
  • 若者視点の「まちづくり」を通じ「次世代人材育成」を進めるモデルケース。
オリンピック・パラリンピックは、スポーツのみならず、文化、教育、環境、都市、経済などさまざまな面で開催地にレガシー(好影響)をもたらす契機となる。2012年ロンドン大会では東ロンドン再開発をはじめ、多くのレガシーが生まれたとされているが、2020年の東京大会に向けても社会課題の解決やイノベーションを加速させるさまざまな挑戦が生まれている。

「レガシー共創協議会(会長:早稲田大学 間野義之 教授)」は、2014年からレガシー創出のプラットフォームとして異業種連携などを推進してきた。2017年4月からは次の社会を担う人材に着目し、若者によるレガシー創出を目指す「渋谷民100人未来共創プロジェクト」を渋谷区と共催で開始した。18~29歳の若者が主役となり、未来の渋谷のまちづくりに関わるアイデアを企画。渋谷区や企業などと連携を図りながら、具現化させることを目指す。ゼロから新規に政策(施策)や事業を企画し、形にするプロセスを経験することで、次の社会をリードする人材の育成も期待している。

プロジェクトでは、2017年6月から9月にかけて、渋谷区基本構想に基づいて「スポーツ・健康」「文化・エンタテイメント」「共生」「コミュニティ」の4分野を設定し、ワークショップ(WS)を4回ずつ実施した。WSではアイデア創出・チームビルディングを行い、若者自身の投票などにより、計15の代表チームが選出された。10月に「未来共創マーケット(コンテスト)」(図)の予選が開催され、12月の本選では優秀な提案に対して渋谷区や協力企業が表彰する。プロジェクトではコンテストを実現性向上やさまざまな連携を模索する場(通過点)と位置づけ、継続的なアクションの推進を目指していく。

アイデア創出からその具現化まで一気通貫のオープンイノベーションの場を通じて、若者自らが作りたい未来を実現させる取り組みは、社会課題を解決する上でも、次世代の日本を担う人材を育成する上でも意義深い。自治体や地域企業にとっては「まちづくり」や「次世代人材育成」の新たなモデルケースとなる。
[図]「渋谷100人未来創生プロジェクト」の実施体制

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