Phronesis22

13番目の人類

Phronesis22 : 13番目の人類

われわれ「ホモ・サピエンス」は人類として12番目の進化形態であるとの説がある。科学技術発展により世界全体で100億人が100歳まで生きるようになったら、新たな「13番目の人類」はどのような姿をして、どのような社会をつくっているのだろうか。

今年2020年は当社創業50周年。次の50年に向けて「100億人、100歳時代」の未来予測をテーマとした記念研究を進めている。本書はその先がけとして、人間の健康寿命や能力を延伸させる人間拡張技術をとりあげ、「13番目の人類」の可能性や幸福のかたちである「ウェルビーイング」の将来像を模索した。一環として名棋士の羽生善治氏、解剖学者の養老孟司氏、映画版「攻殻機動隊」監督の押井守氏ら、多彩な面々に話を聞いた。

論文パートでは、総論にあたるカバーストーリーで、人間拡張技術が現在どの程度まで進んでいるかを解説した。各論では「健康維持と老化防止」「AI」「コミュニケーション」という3つのテーマごとに、技術が人間をどう変えていくのかを探っている。

技術の進化を明るい未来につなげるには、どうすれば良いのか。そのヒントになれば幸いである。

詳細

サイズ
A4変形判
ページ数
152ページ
定価
1,800円(+税)
発売日
2020.4.8
発行
ダイヤモンド社

目次

Opinion from Phronesis

「学び」の改革から技術と人間の共進化は始まる
理事長|『フロネシス』編集顧問 小宮山 宏

Cover Story

人間・生命拡張技術の先に新しい人類は生まれるか(藤本)

Phronetic Leaders

AIで「最適化」された未来でも人間が負けることはない
日本将棋連盟 棋士 九段 羽生善治

AI時代に人が成熟するためには自然を楽しむ力を養うべき
東京大学 名誉教授 養老孟司

つながりを求める根源的理由は人間の外側に存在する
映画監督 押井 守

アートとテクノロジーの両輪で不自由さと向き合い、可能性を広げる
アーティスト|東京大学 特任研究員 長谷川 愛

Special Report

三菱総研フォーラム2019
鼎談 人間拡張技術による未来社会
産業技術総合研究所 人間拡張研究センター 研究センター長 持丸正明
東京大学大学院 情報学環 教授 佐倉 統
三菱総合研究所 理事長 小宮山 宏

MRI Perspectives

どんな病気でも治せるようになったら(谷口・池田・藤井・中村)

Phronetic Leaders

研究を広く市民の手に DIYバイオで変わる社会
山口情報芸術センター[YCAM] 研究員 津田和俊

動物の体内でヒトの臓器をつくる移植技術の新時代
スタンフォード大学 医学部 教授 中内啓光

MRI Report

再生医療への新しい可能性を開拓
サイフューズ

MRI Perspectives

老いから解放されたら(谷口・池田・竹村)

Phronetic Leaders

脳の神経回路の研究で老いからの解放を実現する
カリフォルニア大学 サンディエゴ校 教授 小宮山 尚樹

40億年前から存在する希少糖が生命科学の最前線を切り拓く
香川大学 農学部 教授 秋光和也

Interview

100年長寿時代を実現する2つの長寿テクノロジー
テクノロジーアナリスト ソニア・アリソン

Showcases

社会を豊かにする科学技術コミュニケーション(白井)

MRI Perspectives

人間がAIを超えたら(澤部・飯田・薮本)

Phronetic Leaders

汎用AIが投げかける人間の本質への根源的な問い
全脳アーキテクチャ・イニシアティブ 代表 山川 宏

Column

テクノロジーで「人間らしさ」を失わないために社会的な対話を進める(吉永)

MRI Perspectives

世界から不機嫌が消えたら(藤本・濱谷)

Phronetic Leaders

感情の見える化が人の心と社会を変えていく
慶應義塾大学 理工学部システムデザイン工学科 教授 満倉靖恵

AIが会話を通じて人と人とをつなぐ
京都大学大学院 情報学研究科 教授 西田豊明

AI、VR、ARのある暮らしが人と社会のすべてを変える
東京大学 先端科学技術研究センター 教授 稲見昌彦
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