マンスリーレビュー

2021年2月号トピックス1デジタルトランスフォーメーションスマートシティ・モビリティ

大阪・関西万博の開催に向け協奏を加速させる

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2021.2.1

スマート・リージョン本部魚路 学

デジタルトランスフォーメーション

POINT

  • 2025大阪・関西万博開催まではイノベーション社会実装の助走期間。
  • 万博をマイルストーンにして未来への挑戦が加速。
  • レバレッジ効果で「協奏」連鎖を。
2025年に開催される「大阪・関西万博」に向けた4年半は、次世代都市の実現に向け新たなイノベーションを社会実装する助走期間である。今回の開催はSociety5.0実現に向けた実証の機会※1であり、レガシーとして結果を2025年以降に引き継ぐためのマイルストーンとなる。助走開始にあたり、地域を越えて人・モノ・知恵を持ち寄り「協奏する」という理念※2に共感する「同志」を早急に募らねばならない。

今回の万博では、次世代都市を実現するイノベーションの要素技術としてロボティクスと空飛ぶクルマに注目。会場の機能を支える仕組みとして、また未来社会の先取りとして存在感を示すだろう。計画が具体化する中で、さまざまな企業・団体が両技術を活用した新たな社会システムの実証を展開し始めている。

大阪商工会議所は民間複数社と共に、人とロボットが共に暮らす未来のプラットフォーム実現を目指し「コモングラウンド・リビングラボ」をセミオープンした※3。万博を見据えた異業種参加型の実験場として、都市空間に存在する建造物や移動物などの物体をデジタル情報化し、フィジカル空間とデジタル空間の垣根をなくす試みを展開する。デジタル情報であればロボットも認識が容易であり、人とロボットが共通認識の下で共生しやすくなる。バーチャル万博の実現にも貢献する好例となることが期待される。

大阪府は「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」を設立した※4。空飛ぶクルマを活用した新たな産業やサービスの創出を目指す。万博をマイルストーンにして、都市交通、観光、医療や災害対策など幅広い分野での活用を通じ、「空をフィールド」にした多様な協奏が芽吹くことが期待される。

これらはあくまでも一例である。万博開催中は多種多様な協奏の成果が会場内の快適なサービスを支える。思いがけない出会いや体験、共感の演出もあるだろう。来場者には、驚きと新たな気づき、さらには思いも寄らぬ発見がもたらされよう。協奏の連鎖は万博のレバレッジ効果(テコの原理)で地球規模に拡大、開催終了後も恒久的に続く。「地域と世界が交差する新しい万博」としての役割はここにある。

※1:公益社団法人2025年日本国際博覧会協会「大阪・関西万博基本計画(2020年12月25日)」。

※2:ここでの「協奏」は、万博を契機としてさまざまな機会において自律した個性が共鳴し、新しい文化、ライフスタイルを生み出していくこと。              
MRIマンスリーレビュー2020年12月号「地域と世界が交差する新しい万博」

※3:大阪商工会議所「プレスリリース」(2020年12月11日)。

※4:大阪府「報道発表資料」(2020年11月11日)。

[図] イノベーション社会実装における2025大阪・関西万博の位置付け

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