マンスリーレビュー

2020年12月号トピックス2スマートシティ・モビリティ経済・社会・技術

地域と世界が交差する新しい万博

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2020.12.1

西日本営業本部 万博推進室高橋 朋幸

スマートシティ・モビリティ

POINT

  • 万博を契機に「人」「モノ」「知恵」が動いて地域連携が加速。
  • 国際的舞台で「回遊」「知恵・技術の昇華」「協奏の場」が現実化。
  • 「自律分散・協調」のモデル社会を万博のレガシーとして残す。
「2025年大阪・関西万博」が4年半後に大阪・夢洲で始まる。この万博は「いのちへの向き合い方や社会のかたち」を考える万博であり、実証実験を通じてイノベーション・技術革新が促進されることが期待される※1。加えて、ポストコロナ社会に向けて開催されることから、地域社会の個性に磨きをかける「自律分散」、さらには地域間が連携する「協調」をより強く意識した万博になるべきと考える。

万博とは、世界各地から「人」「モノ」「知恵」が集まる国際的な催しである。この舞台を活用して、国内外の各地域が技を競い、互いに協調し、そしてつながっていく意義は大きい。そうして集約した人・モノ・知恵を地域振興に活かすことは、今回の万博の理念にも一致する。その道筋を三つの軸で考えることを提案したい(図)。

第一の軸は、人が動くことでつながりが連鎖する「回遊」である。今回のコロナ禍では、観光をはじめとするインバウンド産業は大きなダメージを負った。需要回復には数年を要すると考えられる。その回復に向けたターゲットとして万博を活用したい。例えば、万博を契機に各地域の文化資源を周遊する広域観光。地域内、地域間で「人」が流動すれば、それに伴い地域のモノ・知恵の回遊も促されよう。

第二は「知恵・技術の昇華」である。人を幸せにする知恵や技術が万博には集まる。それを地域に再び昇華できれば、刺激を受けて人・モノの潜在能力も活性化される。万博では、2025年時点の最新技術を用いた未来都市の実証も行われる見込みだが、実証結果を国内外にアピールし、昇華を促す絶好の舞台となろう。

そして第三は、地域を越えて人・モノ・知恵が持ち寄られて、「協奏」する場としての役割である。各地の名産を紹介し合う、環境問題や健康増進に共に取り組む、アートで互いを高め合うといったことを通じ、万博を契機としてさまざまな機会において自律した個性が共鳴し、新しい文化、ライフスタイル、研究テーマが生まれる。さらには、人と人との新たな関係性が醸成され、共創の輪は万博後も途切れなく続く。

この万博は、「自律分散・協調」社会の実現モデルとして、レガシーを残せる。

※1:MRIマンスリーレビュー2019年3月号「80億人が未来を共創する『新しい万博』」。 

[図] 大阪・関西万博を契機とした地方創生、事業展開

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