コロナ禍も3年目を迎えた。日本は奇跡的に新型コロナウイルス感染症による死者は少ないものの、これまでの対応は決して十分ではない。いざというときに、給付金の交付手続きや行政と医療機関との連携などがうまく機能しなかった。
改めて気付かされたのは、過去30年の日本で技術革新は進み、イノベーションが生まれる環境も整備されてきたものの、社会への実装は思ったほど進んでいなかったという事実である。
MRIマンスリーレビューの2020年12月号※1でも指摘したとおり、イノベーションは社会に実装して初めて結実させることができる。これがより良い社会の実現にも繋がる。日本の問題の本質は、イノベーションや先端技術そのものよりも、それを社会に実装し、社会の変革に結びつける部分にあるのではないか。
「イノベーションから社会実装」は一連のプロセスであり、天才的な発明発見や先端技術だけで実現するものではない。既存の技術をうまく組み合わせ、技術以外の社会システムなどの要素も織り込み、長い場合で数十年の年月を経ることで、「大きな果実」としてより良い社会の実現が達成されるのである。そのためには、問題の複雑さとそれぞれの因果関係を把握することから始めて、多種多様なソリューションの考案、それを実装・活用するインフラの構築に至るまで、幅広い賛同者や参加者を巻き込み、協調して事に当たるメカニズムが必要となる。
改めて気付かされたのは、過去30年の日本で技術革新は進み、イノベーションが生まれる環境も整備されてきたものの、社会への実装は思ったほど進んでいなかったという事実である。
MRIマンスリーレビューの2020年12月号※1でも指摘したとおり、イノベーションは社会に実装して初めて結実させることができる。これがより良い社会の実現にも繋がる。日本の問題の本質は、イノベーションや先端技術そのものよりも、それを社会に実装し、社会の変革に結びつける部分にあるのではないか。
「イノベーションから社会実装」は一連のプロセスであり、天才的な発明発見や先端技術だけで実現するものではない。既存の技術をうまく組み合わせ、技術以外の社会システムなどの要素も織り込み、長い場合で数十年の年月を経ることで、「大きな果実」としてより良い社会の実現が達成されるのである。そのためには、問題の複雑さとそれぞれの因果関係を把握することから始めて、多種多様なソリューションの考案、それを実装・活用するインフラの構築に至るまで、幅広い賛同者や参加者を巻き込み、協調して事に当たるメカニズムが必要となる。