気候変動や格差拡大などの社会課題が深刻化する中、人や社会、地域、環境に配慮した消費行動、いわゆる「エシカル消費」に関心が集まっている。
エシカル消費の分かりやすい事例としては、環境に優しいエコ商品や生産者の労働環境に配慮したフェアトレード商品の購入などがある。しかし、本来エシカル消費がカバーする領域は幅広く、社会や地球環境の持続可能性を高める企業活動に関わる消費形態全てが対象となる。
サステナブル経営※1を掲げる企業にとっても、持続可能な企業活動に最終的な価値をもたらすエシカル消費の拡大は重要な経営課題といえる。消費者向けの商品・サービスを直接提供しないBtoB企業も、最終消費財であるサプライチェーンを構成する一員であることを考慮すれば、消費者のエシカルな意識の高まりは無視できない。
ただし欧米諸国と比べ、日本企業の取り組みは限定的といわざるをえない。本稿では今後の企業経営への提言の意味を込めて、消費者と企業双方にとってのエシカル消費の位置付けを確認し、課題の所在と解決の方向性を明らかにする。
エシカル消費の分かりやすい事例としては、環境に優しいエコ商品や生産者の労働環境に配慮したフェアトレード商品の購入などがある。しかし、本来エシカル消費がカバーする領域は幅広く、社会や地球環境の持続可能性を高める企業活動に関わる消費形態全てが対象となる。
サステナブル経営※1を掲げる企業にとっても、持続可能な企業活動に最終的な価値をもたらすエシカル消費の拡大は重要な経営課題といえる。消費者向けの商品・サービスを直接提供しないBtoB企業も、最終消費財であるサプライチェーンを構成する一員であることを考慮すれば、消費者のエシカルな意識の高まりは無視できない。
ただし欧米諸国と比べ、日本企業の取り組みは限定的といわざるをえない。本稿では今後の企業経営への提言の意味を込めて、消費者と企業双方にとってのエシカル消費の位置付けを確認し、課題の所在と解決の方向性を明らかにする。