セルロースナノファイバーを活用した新規事業の創造に向けて

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2020.5.14

経営イノベーション本部舟橋龍之介

1. CNFの研究・製品開発概況

バイオエコノミーの観点から、植物由来のカーボンニュートラルな素材「セルロースナノファイバー(Cellulose Nanofiber、以下CNF)」が注目されている。2019年に開催された東京モーターショーでは、環境省での4年間のプロジェクトの集大成として、CNFを最大限に活用したコンセプトカーが披露された。また、製品開発も着実に進展している。例えば、スポーツシューズのクッション、スピーカーの振動板、化粧品などはすでに世の中に出回っている。中でもスポーツシューズでは、55%の軽量化、20%の強度向上、12%の耐久性向上を実現した。持続可能な炭素循環型社会の構築に向けては、こうした製品開発を契機として、CNFのさらなる普及・拡大が求められている。

ここで、研究とビジネスでは検討の観点が大きく異なることを改めて強調したい。2019年12月には、2009年のノーベル化学賞受賞者Thomas Steitz氏が創業に参画していた米国のMelinta Therapeutics社が破産申請を行った。同社は、メシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や尿路などの細菌感染症治療薬を販売していたが、破産申請時の資産および負債はいずれも最大5億ドルであった。研究により優れた技術を開発したとしても、顧客ニーズを汲んだ製品でなければビジネスとして成立しないのである。こうした事例を踏まえても、研究とビジネスの間でより緊密な連携が求められることは言うまでもないだろう。

本稿は、セルロースナノファイバーを題材として新規事業を検討する際に端緒となる情報を提供することを目的として執筆した。CNFを活用した新規事業の創造ステップとして、本稿では「基礎研究」「応用・実用化研究」「製品開発」の3段階に分類した。2章では「基礎研究」、3章では「応用・実用化研究」に関する研究事例を取り上げている。これらの事例に関しては、あまたある事例の中でも注目度が高く、かつ製品開発と関連するものを厳選した。また紙面の許す限り、参考文献を詳しく掲載している。さらに4章では、自動車分野を一例として製品開発に係る今後の可能性を示している。

なお、CNFの特徴や既存の製品開発事例については前稿「セルロースナノファイバーを普及させるために求められること」 に詳しく記載している。未読の方はまずこちらを一読することをお勧めしたい。

2. 基礎研究の動向

2章では、製品開発に関連する基礎研究事例を紹介する。基礎研究の方向性としては、「製品特性の向上」と「製品特性の安定化」の2点に大別される(図1)。
図1 CNFの製品開発に向けた課題に対する基礎研究事例
図1 CNFの製品開発に向けた課題に対する基礎研究事例
出所:参考文献3~5を基に三菱総合研究所作成

2.1 製品特性の向上

「製品特性の向上」では、機械的特性の一種である靭性(粘り強さ)に関する事例を紹介する。CNF表面は親水性(水になじみやすい)であるため、疎水的な(水になじみにくい)プラスチックと混錬する(混ぜる)ことは困難であった。われわれの身の周りでは、水と油を混ぜるために、親水性と疎水性の両方の性質を有する界面活性剤を用いている。CNFを界面活性剤分子で表面改質することで、親水的なCNF表面と界面活性剤分子の親水部分がイオン結合し、CNF表面からひげが生えたように界面活性剤分子の疎水部分がむき出しになった結果、プラスチックにCNFを均一に混錬することができるようになった。しかし、CNFの均一混錬によってプラスチックを補強した場合でも、強度が向上する一方で延性(力をかけると伸びる性質)は大きく低下するため、結果的に靭性(粘り強さ)が低下し、脆い材料となっていた。最新の研究では、このCNF表面を被覆している界面活性剤分子層の分子密度と厚みをプラスチックの種類に応じて最適化することで延性が向上し、高靭性材料となることが示されている(参考文献3、4)。

2.2 製品特性の安定化

「製品特性の安定化」では、レオロジーという液体の粘度を測定する方法により、CNF水分散液の粘度とCNFのアスペクト比(繊維幅に対する繊維長の値)の関係性を見出した事例を紹介する(参考文献5)。自動車や家電製品などで用いられているプラスチックはわれわれの生活に欠かすことのできない材料である。このプラスチックをCNFで補強する場合、CNFのアスペクト比とプラスチックの強度向上に一定の相関があることが示されている。従来、このCNFのアスペクト比を測定するには、透過型電子顕微鏡観察などで繊維の幅と長さを1本ずつ測定する必要があった。しかし、本研究の成果により、CNF水分散液の粘度を測定することで、数億本以上のCNFのアスペクト比を短時間で簡便に見積もることができるようになった。製品特性に関わる指標を簡便に測定できるとの観点から、本研究は製品特性の安定化に貢献する可能性がある。

3. 応用・実用化研究の動向

前稿で述べたように、CNFが抱える最大の問題は高価であることだ。そのため、基礎研究と製品開発の橋渡しに位置づけられる応用・実用化研究では、製品特性を向上させるための研究事例も一部見られるが、中心となっているのは製造コストの削減に向けた事例である。3章では、「水/有機溶媒分散液」、「多孔質体」、および「プラスチック複合材料」適用の観点からそれぞれ事例を挙げる(図2)。
図2 CNFの製品開発に向けた課題に対する応用・実用化研究事例
図2 CNFの製品開発に向けた課題に対する応用・実用化研究事例
出所:参考文献 6~13を基に三菱総合研究所作成

3.1 「水/有機溶媒分散液」の観点から

「水/有機溶媒分散液」では、ドライパウダー製造の事例を挙げる。CNF分散液の固形分濃度は一般的に数%と低く、溶媒が大部分を占める。したがってその輸送にあたっては、重量がかさみ、輸送コストが相対的に高くなるため、固形分濃度を高めるためのドライパウダー化が必要となる。しかしCNF分散液を単純に加熱して乾燥させるとCNF同士が強固に凝集するため、溶媒中に再分散しないという課題があった。そこで各企業では、乾燥工程で凝集を抑える技術やノウハウを構築している。

王子ホールディングス株式会社では、固形分濃度20%の水分散液向け親水性パウダー「ウェットパウダー状CNF」、固形分濃度90%の有機溶媒分散液向け疎水性パウダーを開発している(参考文献6、7)。また、株式会社スギノマシンでは、樹脂やゴムなどに分散可能な疎水性パウダー「BiNFi-s(ビンフィス)ドライパウダー」を開発している(参考文献8)。

3.2 「多孔質体」の観点から

「多孔質体」では、「蒸発乾燥」や「溶媒交換を不要とする凍結乾燥」の事例が挙げられる。CNF分散液を単純に加熱して乾燥させると、CNF同士が強固に凝集してしまう。そこで従来は、CNFヒドロゲルをアルコールで溶媒置換した後、超臨界乾燥という特殊な乾燥法を用いることで多孔質体を調製していた(参考文献9)。この方法は相当なコストを要することから、多孔質体の調製コストを低減すべく、より簡便な方法を開発することが求められていた。

開発されたアプローチの1つが「蒸発乾燥」である。これは、常圧・常温下で乾燥させるという通常の乾燥プロセスである。東京大学では、①幅が3nmという非常に細いCNFを用い、②乾燥収縮を抑制するためにCNF間の相互作用を強化することでCNFヒドロゲルの剛性を高め、また③乾燥時の毛細管力を低減するためにヘキサンやペンタンなどの低極性溶媒でヒドロゲルを溶媒交換するという3つの戦略により、常温・常圧で多孔質体を調製することに成功した。この多孔質体は、超臨界乾燥法で調製される多孔質体に匹敵する空隙率および比表面積を有していることから、断熱材への応用が期待されている(参考文献10)。

北越コーポレーション株式会社が検討している別のアプローチとして「溶媒置換を不要とする凍結乾燥」が挙げられる。通常の凍結乾燥法では、エタノールとt-ブチルアルコールの2種類の溶媒置換を実施するため、プロセスが複雑になる課題があった。一方で、CNF水分散液をそのまま凍結乾燥させた場合では、凍結時に氷晶が生じ、氷晶の周囲でCNFが濃縮されるために多孔質体の比表面積が低減するという課題があった。こうした課題に対し、同社ではCNF水分散液にt-ブチルアルコールを適量添加することで、比表面積をでき得る限り維持しつつも、溶媒置換の不要化により製造コストを低減することを目指している(参考文献11)。

3.3 「プラスチック複合材料」の観点から

「プラスチック複合材料」では、複合材料の調製コストの低減に向けた取り組みとして、「パルプ直接混練法(京都プロセス)」および「エマルション重合法」の事例を挙げたい。「パルプ直接混練法」はその名のとおり、パルプとプラスチックを直接混錬する方法である。通常、親水的なCNFと疎水的なプラスチックをそのまま混錬することは困難である。しかし、木材には疎水的なリグニンが元々含まれており、パルプはこのリグニンを除去して製造されている。京都大学では、疎水的なリグニンをあえてCNF表面に残す形でパルプ(リグノパルプ)を製造し、そのリグノパルプにさらに疎水化処理を施すことで、パルプのナノ解繊とプラスチックへの混錬を同時に実施している(参考文献12)。

一方の「エマルション重合法」では、CNF水分散液中にモノマー液滴を分散・重合させてポリマーナノ粒子を調製し、ろ過後に熱成形することで、CNFが均一に分散したプラスチックを調製することに成功している。従来の方法では、プラスチックにCNFを溶融混錬することで均一に分散させていたが、混錬時間が長くなるにつれてCNFの分子量が低下するという課題があった。東京大学では、溶融させたプラスチックにCNFを混錬させるのではなく、CNF水分散液中でプラスチックを調製するというプロセスの順序変更により、分子量の低下を防いでいる(参考文献13)。

4. 技術を製品開発につなげるために

CNFの製品開発ではCNFの特徴や技術シーズを起点としているケースが多いが、顧客ニーズを汲むことを忘れてはならない。実際に使われる製品を開発するためには、顧客が要求する特性を実現すること、そして製造コストを一定レベルに抑えることの両輪を回すことが特に重要だ。以下では、「製品特性の向上」および「製造コストの削減」の観点から、自動車分野を一例とした場合の製品開発について今後の可能性を紹介する。

4.1 製品特性の向上に向けて

自動車分野でプラスチックに求められている重要な特性の一つに靭性がある。2.2章で紹介した基礎研究事例では、CNF表面を被覆している界面活性剤分子層の分子密度と厚みをプラスチックの種類に応じて最適化することで延性が向上し、靭性の高い材料となることが示されている。研究結果に基づけば、高靭性材料の開発に向けた調整パラメータには少なくとも分子密度と分子層の厚みの2点があり、これらをプラスチックの種類別に検討する必要があるが、さらには界面活性剤分子の構造にも検討の余地があるだろう。全てのパターンを実験するとなれば途方もない労力を要することになる。

製品試作の効率化を図るためには、シミュレーションデータ、そしてマテリアルズ・インフォマティクスの活用が有効となる可能性がある。例えば花王株式会社では、計算化学により、濡れ性と立体斥力の観点で選定した2種類の修飾基をCNF表面にグラフトさせる方法(デュアルグラフト法)を開発している(参考文献14)。こうした高分子科学分野でのデジタル活用の取り組みを進展させ、研究対象を分子構造から分子密度や分子層の厚みなどのナノ構造に発展させることが重要だろう。

4.2 製造コストの削減に向けて

自動車分野では、燃費改善に向けた車体軽量化の手段として、従来のプラスチックよりも高強度で薄肉化が可能なガラス繊維強化プラスチックが用いられてきた。CNFはガラス繊維よりも硬度が低いことを踏まえると、部品の成形加工時に用いられる金型の寿命延伸を通じた製造コストの削減に貢献できる可能性がある。

ここで重要となるのは、自社の直接顧客に加え、最終顧客(客の客)の受益を考慮することだ。自動車分野の場合、材料メーカの直接顧客は部品メーカであり、最終顧客は完成車メーカである。完成車メーカは部品コストを厳しく管理しているため、部品メーカと完成車メーカの両者にメリットがないことには新規材料の採用は進みにくい。すなわち、CNFの採用には、部品メーカの製造コスト削減に加え、完成車メーカの部品コスト削減が求められるのである。

5. CNFをブームで終わらせないために

5.1 収益モデルを構築する

21世紀に入り、地球温暖化、石油資源の枯渇、プラスチックごみなどの環境問題がクローズアップされ、再生産可能な植物資源を用いたものづくりに注目が集まった。植物の主成分であるセルロースは地球上で最も多量に生産・蓄積されるバイオマス資源であり、樹木の重量の約4割を占める。セルロース分子の構造体であるCNFを活用せずして、持続可能な炭素循環型社会を実現することは困難と言っても過言ではない。

しかし一般的に、環境関連の話題はブームに終わってしまうことが少なくない。生分解性プラスチックを例に挙げると、1980年代にはプラスチックのごみ処理問題が提起され、多くの生分解性プラスチックが開発された。また、2005年の愛・地球博では、生分解性プラスチックを用いて製造されたごみ袋やリサイクル食器などが経済産業省主導で導入された。そして今まさに、海洋プラスチックごみ問題を契機として生分解性プラスチックが注目されている。生分解性プラスチックがブームで終わるか、社会基盤として定着するどうかは、収益モデルを構築できるか否かにかかっている。CNFに関しても同様の岐路に立たされていると言えるだろう。

5.2 成功体験を積み上げる

しかしながら、一般的に新規材料は高価であり、収益モデルを構築することは一筋縄ではいかない。そこで重要となるのは、成功体験を着実に積み上げることである。例えば、東レ株式会社の炭素繊維が航空機用途で採用されるまでには、工業生産が始まってから40~50年の歳月を要した。しかし、東レ株式会社はいきなり航空機用途を開拓したわけではなく、その道のりにはゴルフシャフト、釣りざお、テニスラケットなどのスポーツ用途での採用があった。こうした成功体験の積み重ねは、研究開発に携わる方のモチベーションを維持・向上させ、また会社や国が研究開発投資を継続していくためには極めて重要な観点である。

製品開発を念頭に置いたCNF研究が開始されてから15~20年が経過した。特に、2014年にナノセルロースフォーラムおよびナノセルロース推進関係省庁連絡会議が設置されて以降、産学官連携がより一層緊密となり、CNFに関わりのなかった新規プレーヤーの参画が進んだ結果、製品開発のスピードが一気に加速した。現在、スポーツ用品、音響機器、化粧品などでは一般消費者向け高価格帯製品がすでに開発されている。CNFのさらなる普及・拡大に向けては、こうした一つ一つの製品開発事例を成功体験として着実に積み上げていくとともに、収益モデルをしっかりと構築し、既存材料の置き換えに加えてCNFならではの用途開拓を目指すことが重要ではないだろうか。

6. 参考文献

 1) 株式会社毎日放送 「【特集】"木"から車ができた!? 環境に優しい『セルロースナノファイバー』がすごい 鉄の5倍の強度で重さは5分の1」(閲覧日:2020年5月7日)
https://www.mbs.jp/mint/news/2019/11/18/073316.shtml
 2) Melinta Therapeutics, Inc. ”Melinta Therapeutics Announces Restructuring Support Agreement with its Secured Lenders under its Senior Credit Facility” (閲覧日:2020年5月7日)
http://ir.melinta.com/news-releases/news-release-details/melinta-therapeutics-announces-restructuring-support-agreement
 3) H. Soeta et al. Interfacial layer thickness design for exploiting the reinforcement potential of nanocellulose in cellulose triacetate matrix. Compos. Sci. Technol. 2017, 147, 100-106. (閲覧日:2020年5月7日)
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S026635381730581X
 4) H. Soeta et al. Tailoring Nanocellulose− Cellulose Triacetate Interfaces by Varying the Surface Grafting Density of Poly(ethylene glycol). ACS Omega 2018, 3, 11883-11889. (閲覧日:2020年5月7日)
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsomega.8b01616
 5) R. Tanaka et al. Influence of Flexibility and Dimensions of Nanocelluloses on the Flow Properties of Their Aqueous Dispersions. Biomacromolecules 2015, 16, 2127-2131. (閲覧日:2020年5月7日)
https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acs.biomac.5b00539
 6) 王子ホールディングス株式会社 「セルロースナノファイバー(CNF)」 (閲覧日:2020年5月7日)
https://www.ojiholdings.co.jp/r_d/theme/cnf.html
 7) 一般社団法人 日本森林学会 「森林科学」(No.81 P19、2017.10) “リン酸エステル化セルロースナノファイバー” (閲覧日:2020年5月7日)
https://www.forestry.jp/publish/ForSci/BackNo/sk81/81.pdf
 8) 株式会社スギノマシン 「樹脂フィラー向け セルロースナノファイバーのドライパウダーを新開発」 (閲覧日:2020年5月7日)
https://www.sugino.com/soshiki/1/news180208.html
 9) Y. Kobayashi et al. Aerogels with 3D Ordered Nanofiber Skeletons of Liquid-Crystalline Nanocellulose Derivatives as Tough and Transparent Insulators. Angew. Chem. Int. Ed. 2014 53, 10394-10397. (閲覧日:2020年5月7日)
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/anie.201405123
10) S. Yamasaki et al. Nanocellulose Xerogels With High Porosities and Large Specific Surface Areas. Front. Chem. 2019 7, 316 (閲覧日:2020年5月7日)
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fchem.2019.00316/full
11) J. Nemoto et al. Simple Freeze-Drying Procedure for Producing Nanocellulose Aerogel-Containing, High-Performance Air Filters. ACS Appl. Mater. Interfaces 2015 7, 19809-19815. (閲覧日:2020年5月7日)
https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acsami.5b05841
12) 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 「高性能ナノ繊維で強化した樹脂複合材料と高効率製造プロセスを開発」 (閲覧日:2020年5月7日)
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100536.html
13) S. Fujisawa et al. Facile Route to Transparent, Strong, and Thermally Stable Nanocellulose/Polymer Nanocomposites from an Aqueous Pickering Emulsion. Biomacromolecules 2017 18, 266-271. (閲覧日:2020年5月7日)
https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acs.biomac.6b01615
14) 国立研究開発法人科学技術振興機構 「産学官連携ジャーナル」(Vol.13 No.7 P12、2017.7)
「先端素材セルロースナノファイバーの可能性」 (閲覧日:2020年5月7日)
https://sangakukan.jst.go.jp/journal/journal_contents/2017/07/cover/1707-all.pdf