20世紀は工業生産の拡大が経済成長をけん引し、先進国を中心に経済性と効率性が重視された時代であった。日本は物質的な豊かさを求めて、工業を駆動力とする量的成長を図り、人口増加を追い風とした生産・消費の高度成長で世界第2位の経済大国に駆け上がった。政府・財政主導で産業政策と社会資本整備が進められ、個人は良き組織人・会社人間として、個性よりも協調性が求められた。
21世紀に入ると様相は変わる。日本は量的な充足とともに需要が飽和し、資源の有限性や地球環境問題、高齢化や人口減少も加わって、これまでのような経済成長は望めない。ポスト工業化の成熟社会では、量から質への価値転換が起こり、さまざまな場面で多様化が進みだす。個人は物質的な豊かさよりもそれぞれの精神的な豊かさや生活の質の向上を追求する。個人は組織や社会に多くを依存するより、自らの意志と責任に基づいて多様な選択を行うようになってきた。
インターネットや人工知能(AI)、ロボティクスなどデジタル技術の急速な進展は、こうした変化に拍車をかけ、個人の自由度をさらに高める。日本は、効率性や協調性重視の社会から個人の多様性や生きがいを重視する社会へと、パラダイムが大きく転換しつつある。老若男女を問わず、多様な個人が活躍できる時代が到来したと言えるだろう(表)。
21世紀に入ると様相は変わる。日本は量的な充足とともに需要が飽和し、資源の有限性や地球環境問題、高齢化や人口減少も加わって、これまでのような経済成長は望めない。ポスト工業化の成熟社会では、量から質への価値転換が起こり、さまざまな場面で多様化が進みだす。個人は物質的な豊かさよりもそれぞれの精神的な豊かさや生活の質の向上を追求する。個人は組織や社会に多くを依存するより、自らの意志と責任に基づいて多様な選択を行うようになってきた。
インターネットや人工知能(AI)、ロボティクスなどデジタル技術の急速な進展は、こうした変化に拍車をかけ、個人の自由度をさらに高める。日本は、効率性や協調性重視の社会から個人の多様性や生きがいを重視する社会へと、パラダイムが大きく転換しつつある。老若男女を問わず、多様な個人が活躍できる時代が到来したと言えるだろう(表)。