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2017年2月号トピックス3デジタル・イノベーション

実践的なプログラミング教育の実現を

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2017.2.1

社会ICT事業本部阪口 瀬理奈

デジタル・イノベーション

POINT

  • IoTやAIを活用する時代の新しい教育としてプログラミング教育への期待が高まる。
  • プログラミング教育を全国に普及させるためには地域のICT人材活用が重要。
  • 指導者育成も含むプログラミング教育の仕組みは新しい教育のモデルケースとなる。
IoTによる大量のデータ収集や、AIを活用した深い分析などによって次々と新たな価値が生み出されている。このような時代には、子供たちが身につける能力として論理的思考力やICTリテラシー、創造力など(21世紀型スキル)が重要視され、スキル獲得のために、「新しい教育」に期待が寄せられている。例えばロジックを突き詰め、物事を実現するプロセスを学ぶことのできるプログラミング教育は、プログラミング言語を使うスキルの獲得以上に、論理的思考力や課題解決力、創作意欲などの向上に効果があるといわれている。

企業経営者たちの提言や海外動向などの後押しを受け、2020年からプログラミング教育を小学校で必修化する方針が、昨年6月に政府によって示された。プログラミング教育の実施については全国で実証事業などが行われているが、ICTの知識が求められることや時間数の問題もあり学校教育で十分に対応することは難しい。そのため、地域全体が受け皿となり、学校教育と地域の民間教育と両方で進めることが重要といった声も出ている。

まずは2020年までに、授業をサポートできる指導者を全国で確保する必要がある。指導者候補としては、地域差こそあれ、地元のICTベンダーや退職したプログラマー、情報系の学生などが考えられるが、児童への声のかけ方、論理的な考え方への誘導方法など指導スキルを習得できる仕組みが必要である。そして、学校教育だけで賄えない部分については、民間教育とも連携して取り組んでいくことが重要である。例えば学校の授業をきっかけにもっと学びたいと思った子供たちに、塾、通信教育で発展的な内容を提供するなどがある。

2020年までにこれらを構築するのは大変だが、貢献の場が明確になれば、指導者候補の獲得・育成のサイクルを回すことも可能となり、地域のフォローも進むだろう。このようなプログラミング教育の仕組みが実現すれば、学外と連携する新しい教育のモデルケースとなり得るのではないか。
[図]学校と地域が連携して新しい教育を実施する仕組み

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