今、欧米やイスラエルを中心に脳神経科学の研究成果を活用した新サービスが次々と出てきている。
例えば2018年1月、米国のラスベガスで開催されていたConsumer Electronics Show(以下CES)で、フィリップス社はヘッドフォン型の睡眠改善機器SmartSleepを発表した。日本有数のブレインテック関連企業であるneumo社の調べによると、睡眠時に脳波を測定して睡眠の深さを特定し、その深さに応じてある種の音を聞かせてより深い睡眠へ誘導するヘルスケア分野の新商品となっている。2018年春に米国で個人向けに399ドル/台で発売されている。
例えば2018年1月、米国のラスベガスで開催されていたConsumer Electronics Show(以下CES)で、フィリップス社はヘッドフォン型の睡眠改善機器SmartSleepを発表した。日本有数のブレインテック関連企業であるneumo社の調べによると、睡眠時に脳波を測定して睡眠の深さを特定し、その深さに応じてある種の音を聞かせてより深い睡眠へ誘導するヘルスケア分野の新商品となっている。2018年春に米国で個人向けに399ドル/台で発売されている。
図1 フィリップス社の睡眠改善機器
https://www.usa.philips.com/c-e/smartsleep-advocacy.html
カナダのInteraXon社は簡易型の脳波計(以下EEG)Museを3万円程度で販売している。自分の脳波が簡単に測定できるため、発達障害(以下ADHD)の治療法の1つであるニューロフィードバック(自らの脳波パターンを注意集中の脳波パターンに変えることでADHDの症状を軽減する)に使われている。効果にはまだ議論の余地があるものの、スポーツ選手も、集中力を高めるトレーニング用として活用し始めている。
図2 InteraXon社の脳波計(Muse)
http://www.choosemuse.com/what-does-muse-measure/
Neuronetics社は、TMS(磁気によって脳を刺激することによる、脳卒中後のまひや失語症などへの治療)を使ったうつ病治療のサービスに取り組んでいる。このInteraXon社やNeuronetics社をはじめとし、ブレインテック分野におけるユニコーン(未上場で評価額が10億ドル以上のスタートアップ企業)は2016年時点で150社以上にのぼる。
またブレインテックへの投資も近年、米国を中心に本格化している。例えば、Facebook社は自社の研究所であるFacebook Building 8を中心に、非侵襲型のBrain Machine Interface(脳波等でPCを操作する:以後BMI)の開発に数億米ドルを投資し、脳から直接コンピューターへのインプットを行うことを目指している。またテスラ社(米国の電気自動車メーカー)の創業者であるElon Musk氏がCEOを務めるNeuralink社は約30万米ドルを投資して、テレパシーの実現を目的とした100万個の神経細胞とコンピューターの同時接続開発に取り組んでいる。民間企業のみならず、DARPA(米国防高等研究計画局)も侵襲型によって、同様のプロジェクトに6500万ドルを投資、FDA(米食品医薬品局)とも協力すると発表した。
またブレインテックへの投資も近年、米国を中心に本格化している。例えば、Facebook社は自社の研究所であるFacebook Building 8を中心に、非侵襲型のBrain Machine Interface(脳波等でPCを操作する:以後BMI)の開発に数億米ドルを投資し、脳から直接コンピューターへのインプットを行うことを目指している。またテスラ社(米国の電気自動車メーカー)の創業者であるElon Musk氏がCEOを務めるNeuralink社は約30万米ドルを投資して、テレパシーの実現を目的とした100万個の神経細胞とコンピューターの同時接続開発に取り組んでいる。民間企業のみならず、DARPA(米国防高等研究計画局)も侵襲型によって、同様のプロジェクトに6500万ドルを投資、FDA(米食品医薬品局)とも協力すると発表した。