みなさんの会社は、中長期経営計画を策定されているだろうか? 策定されている場合、何年間の計画で、どのように策定されているだろうか?
※1:一方で、これからの10年、20年、30年の変化を、本当に見通すことができるのか、という疑念をもつ方もおられるだろう。「この変化の激しい時代に、将来の動向を完全に見通し、その上で、戦略を策定することなどできるはずがない。もっと、フレキシブルに考え、目の前にある可能性やチャンスにアジャイルに取り組んでいく、ということこそ、現代的なアプローチではないか」という考え方である。われわれは決して、その考え方を否定しないし、そういったアプローチの新事業コンサルティングも多数手がけている。そういったアプローチで、新しい未来を描けるようなリーダーシップと柔軟性がある企業であれば、むしろ、そういった取り組みを推奨したい(このタイプのコンサルティングについては、別途、稿をあらためて紹介したい)。
本コラムのような中「長」期計画策定が向いているのは、そういったスタイルでは、なかなか取り組めない企業である。過去の成功体験があり、一定以上の規模があって、変化を起こしにくい企業。将来予測をすること自体は手段であって目的ではない。将来の変化の可能性と選択肢を想定し、変革を起こしていく意思を組織の中で明確にすることが最大のポイントである。