第2回の分析結果からは、日本の弱点が多く含まれるクラスターである「強い経済、強い企業を支える条件」と、「市場環境変化の認識と迅速な対応」の構成項目は、ほぼアンケートによるものであることが分かった。ここでアンケート項目は、回答者である経営層が自国の状況についての認識を記す(6段階評価)ものであり、IMD世界競争力ランキング構成要素のほぼ3分の1を占める。
アンケート項目は統計では測ることのできない競争力項目を見る上で重要であるが、回答が国民性により楽観もしくは悲観に振れることや、理想と現実の乖離が大きければ評価が低くなる可能性など、一定のバイアスをもつことは否定できない。そこで、今回は、統計作成に際し同じ基準が採用されているという意味で客観的な統計データ(163指標)のみに基づく競争力ランキングと、経営層の意識を示すアンケートデータ(92指標)のみに基づく競争力ランキングを分類別に独自に算出※1した。それにより、統計では捉えきれない日本の弱点や、理想と現実の乖離の所在を、より明確に把握することができる。
アンケート項目は統計では測ることのできない競争力項目を見る上で重要であるが、回答が国民性により楽観もしくは悲観に振れることや、理想と現実の乖離が大きければ評価が低くなる可能性など、一定のバイアスをもつことは否定できない。そこで、今回は、統計作成に際し同じ基準が採用されているという意味で客観的な統計データ(163指標)のみに基づく競争力ランキングと、経営層の意識を示すアンケートデータ(92指標)のみに基づく競争力ランキングを分類別に独自に算出※1した。それにより、統計では捉えきれない日本の弱点や、理想と現実の乖離の所在を、より明確に把握することができる。