マーケティング分野におけるデータ活用として1to1アプローチがある。1to1アプローチとは、住宅購入の検討者に住宅ローンの案内メールを送付する、SNSに個人の年齢や嗜好性に合った化粧品の広告を掲示するといった、個々の顧客ニーズに沿った商品・サービスを提案する取り組みである。顧客ニーズが多様化する中で、アプローチ効率を向上させる有効な手段と言える。
しかし当社が独自に実施した「DX推進状況調査」では、データ活用の目的を1to1アプローチとする割合は19%と、十分に実施されているとは言いがたい。第1回コラムで触れた「データ分析人材が不足している」「データ加工が煩雑」「適切なデータがない」といった課題が、1to1アプローチでも障壁となっていると考えられる。
一方で、同調査では1to1アプローチにおいて外部データを活用することの有用性も示唆されている。図1はデータ活用の目的別に想定通りの成果が得られた割合を、社内データ・外部データを用いたそれぞれの場合で比較したものである。これによるとデータ活用の目的として1to1アプローチを掲げている企業のうち、外部データを活用して成果を得られた割合は32%となっている。この値は「社内データ・外部データを活用した顧客行動のモニタリング」に次いで高く、外部データを活用した1to1アプローチでは想定通りの成果が得やすい傾向がうかがえる。
そこで今回のコラムでは、1to1アプローチの障壁の一つとなっているであろう「適切なデータがない」状況の解決策として、外部データ活用に焦点を当て、具体的な取り組みのプロセスや活用事例を述べていく。
しかし当社が独自に実施した「DX推進状況調査」では、データ活用の目的を1to1アプローチとする割合は19%と、十分に実施されているとは言いがたい。第1回コラムで触れた「データ分析人材が不足している」「データ加工が煩雑」「適切なデータがない」といった課題が、1to1アプローチでも障壁となっていると考えられる。
一方で、同調査では1to1アプローチにおいて外部データを活用することの有用性も示唆されている。図1はデータ活用の目的別に想定通りの成果が得られた割合を、社内データ・外部データを用いたそれぞれの場合で比較したものである。これによるとデータ活用の目的として1to1アプローチを掲げている企業のうち、外部データを活用して成果を得られた割合は32%となっている。この値は「社内データ・外部データを活用した顧客行動のモニタリング」に次いで高く、外部データを活用した1to1アプローチでは想定通りの成果が得やすい傾向がうかがえる。
そこで今回のコラムでは、1to1アプローチの障壁の一つとなっているであろう「適切なデータがない」状況の解決策として、外部データ活用に焦点を当て、具体的な取り組みのプロセスや活用事例を述べていく。
図1 社内データ・外部データ活用目的別 想定通りの成果が出ている割合